
日本が領有権を主張している島々の付近を中国海軍の船舶が航行し、日本側が4日に抗議したことを高官が明かした。ロシアもこの海域に軍艦を派遣したとの報道もある。
東シナ海に浮かぶこの群島(日本政府は「尖閣」、中国政府は「釣魚」と呼んでいる)は、日中の長年の争いの中心となっている。
中国の沿岸警備艇が島周辺の海域を航行していることについて、日本側はたびたび抗議してきた。だが公共放送のNHKによると、この海域で軍艦が発見されたのは2018年以来のことだ。
4日午前7時44分(グリニッジ標準時3日22時44分)頃、中国海軍のフリゲート艦1隻が日本の支配下にある島々の南西の「接続水域に入ったことが確認された」と防衛省が発表した。
「接続水域」とは、領海の外に広がる12海里の領域のことを言う。
「われわれは重大な懸念を表明し、外交ルートを通じて中国側に抗議した。そして(同様の事案の)再発防止を求めた」。木原誠二官房副長官は記者会見でそう語った。
官房副長官は、尖閣諸島は「歴史的に見ても国際法上も日本の領土である」と述べた。
これとは別に、尖閣諸島の接続水域では同日の朝、ロシアの軍艦も見つかった。NHKや時事通信などの日本のメディアが防衛省関係者の話として伝えた。
AFPは防衛省に確認をとったが、現時点で回答はない。
5月には、いわゆる「クワッド」(日本・米国・オーストラリア・インド)の首脳が東京で会議を開いた際に、中露の軍用機が日本の近くで共同飛行を行った。
軍用機による領空侵犯はなかったが、首脳会議と同時に実施されたことを踏まえ、日本政府は「挑発的」だとした。
中国政府は、共同飛行は中露が「毎年実施している軍事協力計画」の一環だったと主張している。
AFP