
日米韓3カ国の外相は8日午後、インドネシア・バリ島で会談した。核・ミサイル開発を続ける北朝鮮への「深刻な懸念」を共有し、3カ国が緊密に連携して対処する方針を確認。抑止力の強化を図るため、安全保障協力を進めることを申し合わせた。
日米韓外相会談は今年2月に米ハワイで行って以来約5カ月ぶりで、韓国の尹錫悦政権発足後は初めて。20カ国・地域(G20)外相会合に合わせ、林芳正外相、ブリンケン国務長官、朴振外相が出席した。
北朝鮮は今年に入り、弾道ミサイル発射を繰り返し、核実験の可能性も指摘されている。林氏は会談後にオンライン形式で記者会見し、「わが国や国際社会の平和と安全を脅かす。断じて容認できない」と強調した。
会談では覇権拡大を図る中国の動向やロシアのウクライナ侵攻についても意見を交わした。
◇日韓2国間でも接触
林、朴両氏はこれに先立つG20外相会合の席上、個別に短時間言葉を交わした。林氏は元徴用工問題などを踏まえ、「厳しい日韓関係を健全な関係に戻すために尽力してほしい」と要請。朴氏は安倍晋三元首相が銃撃され、死亡した事件について「深い遺憾と憂慮の意」を表明した。
時事通信