
公明党の熊野正士参院議員(57)=比例代表=は30日、議員辞職願を秘書を通じて尾辻秀久参院議長に提出し、許可された。
熊野氏は知人女性にひわいなメッセージを送るなどセクハラ行為を行ったと週刊文春などに報じられていた。
党として10月3日の臨時国会召集を前に幕引きを図った形だ。
公明党は9月7日の報道を受け、「事実であれば議員辞職を求める」との方針を示し、早期収拾を目指していた。
これまで熊野氏が入院中のため事実確認ができないとしていたが、同党によると、熊野氏の妻らが29日に入院中の熊野氏本人と面会し、同氏はその場で辞職願に署名した。
党員や支持者に心配を掛けたと謝罪の言葉を述べたという。
石井啓一幹事長は30日の記者会見で、熊野氏の辞職について陳謝。ただ、「本人は事実と認めて辞職したわけではない。事実関係は別として報道自体で迷惑を掛けたということだ」と説明した。
山口那津男代表も同日、尾辻参院議長と面会した際に陳謝した。
熊野氏は2016年参院選で初当選。農林水産政務官を務め、今年7月の参院選で再選された。
熊野氏の辞職を受け、今夏の参院選の比例代表名簿に従い、元職の宮崎勝氏が繰り上げ当選する見通しだ。
時事通信