岸田文雄首相は、来年1月の通常国会前に米ワシントンを訪問し、バイデン大統領と会談する方向で調整に入った。覇権主義的な動きを強める中国や、弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮を念頭に、安全保障分野の連携強化を確認する。複数の政府関係者が24日、明らかにした。
会談ではまた、ウクライナ侵攻を続けるロシアへの対応を協議。核兵器による威嚇を許さず、先進7カ国(G7)が結束して対ロ制裁やウクライナ支援を継続する重要性で一致する見通しだ。首相は、来年5月に広島市で開催する先進7カ国首脳会議(G7サミット)に向けた協力も求める。
訪米が実現すれば、首相にとって就任以来初めてホワイトハウスを訪れる機会となる。これに併せ、首相は広島サミットに向けた調整のため、他のG7各国への訪問も検討する。
日米両政府は首相訪米とほぼ同時期に、外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)を開く方向で調整。自衛隊と米軍の協力強化などをすり合わせる。
時事通信