那覇:台風「マーワー」による大雨により、日本列島では列車や交通機関が停止し、特に南部と西部で洪水や土砂崩れの恐れが高まっている。
西部、中部地方それぞれの一部で警報が発令されており、土曜日朝までの24時間で最大35cmの降雨が予想されている。日本西部の和歌山県と高知県、中部の長野県を初めとする被災しやすい地域の住民には、洪水と土砂崩れの恐れがあるとの警報が発令され、可能ならば避難センターに避難するようにとの勧告があった。
テレビの映像では、和歌山市の住宅地域で川の増水があり、茶色い泥水が橋の下側まで水位を上げている箇所もあった。
東京では、風が木の枝を吹き散らす中、数少ない歩行者たちが傘を握りしめて雨の降りしきる街路を歩いていた。また、東京の一部の学校で午後の授業が中止となった。
JR東海の発表によると、東京・岡山間で新幹線の運休または遅延が生じた。また、日本南部では強風のため飛行機やフェリーの欠航もあった。
台風「マーワー」は、太平洋の沖合に留まったものの、沖縄通過時の風が強く複数の負傷者が発生した。西原町で転倒した高齢女性は頭部に重傷を負った。他に7人が軽傷を負った。
気象庁によると、この台風は、金曜日午後の時点で最大時速82kmの風速を維持しており、東京の南西約1,500kmの奄美大島近くを東北東に時速25kmで移動している。
台風からの暖かく湿った空気が梅雨の雨足を強め、線状降水帯が日本列島の広い範囲を覆っていると、気象庁が発表した。
台風「マーワー」は、今週初め台湾とフィリピンの近傍を通過した。台湾東岸には大波が押し寄せ、フィリピン北部には大雨が降ったものの、大きな被害は無かった。
今回の「マーワー」は、グアムを直撃した台風としてはこの20年以上で最も強い勢力を持っていた。米国の連邦緊急事態管理庁(FEMA)によると、グアムでは水曜日時点で電力の復旧は28%、稼働中の水道システムは約半分 に留まっているという。
グアムでは、ガソリンスタンドには長い列が出来ており、当局関係者は電力の完全復旧まで4~6週間を要すると見ている。FEMAは、何件の住宅が倒壊したのか未だ正確には把握出来ていない。
AP