
岸田文雄首相が昨年末に首相公邸で開かれた親族の忘年会の際に記念撮影に応じていたと、2日発売の写真週刊誌「フライデー」が報じた。首相は同日朝、記者団に「私的なスペースで親族と同席した。公的スペースで不適切な行為はない」と釈明したが、野党からは問題視する声が上がった。
フライデーは首相ら18人の「集合写真」を掲載。首相は前列中央で裕子夫人と並んでソファに腰掛け、後列には長男の翔太郎氏の姿もある。
公邸の利用を巡っては、翔太郎氏が親族と公的スペースで記念撮影に興じたなどと報じられ、1日付で首相秘書官を辞職した。首相は先月26日の参院予算委員会で、「私的な居住スペースでの食事の場に一部顔を出し、あいさつもした」と説明したが、写真撮影には言及していなかった。
これに関し、立憲民主党の泉健太代表は記者会見で「(公邸)内部の画像が(外部に)流れているのは大きな問題だ」と批判。国民民主党の榛葉賀津也幹事長も「どう見たって内輪から出ている。情報管理の問題だ」と懸念を示した。
共産党の田村智子政策委員長は会見で「政治の私物化だ。責任が問われる」と述べ、首相の説明を要求。自民党の閣僚経験者は、撮影自体に問題はないとしつつ「少し印象が悪い」とこぼした。
時事通信