



東京:日曜日、日本はアメリカが広島に原爆を投下してから78年目という節目を迎えた。広島市長は核兵器廃絶を強く求め、7カ国首脳の核抑止力に関する考えを「愚かだ」とした。
ロシアがウクライナとの戦争で核兵器を使用する可能性を示唆する中、世界で初めて核攻撃の犠牲となった人々を追悼する日がやって来た。
これはまた、原爆製造に関する伝記映画「オッペンハイマー」がアメリカで興行的ヒットを記録している最中でもあった。「この映画は、原爆によって広島と長崎(広島の3日後である1945年8月9日に原爆が投下された都市)が破壊されたことをほとんど無視している」という批判の声があがっている。
この映画の日本での公開日はまだ未定である。
「オッペンハイマー」と同日に公開され、大ヒットとなった映画「バービー」の配給会社も、ファンがタイトルロールで俳優陣と核爆発の画像を合成した「バーベンハイマー」と呼ばれるミームに反応したため、日本で物議を醸すこととなった。
広島は5月に、岸田文雄首相が自身の選挙区である西広島でG7サミットを開催したことで脚光を浴びた。G7首脳は、「核兵器のない世界の実現に向けたコミットメントを表明する」という声明を発表したが、「核兵器が存在する限り、核兵器は侵略抑止や戦争防止といった役割を果たすべきだ」とも述べた。
日曜には、原爆投下時刻である午前8時15分(世界標準時間で土曜の午後11時15分)に平和の鐘が鳴らされた。高齢の被爆者を含む約5万人が屋外の追悼式典に参加し、摂氏30度(華氏86度)を超える夏の暑さの中、黙祷を捧げた。
岸田外相も出席したこの式典では、松井一實広島市長が「世界の指導者は、特定の為政者によって語られる核の脅威が、核抑止論の愚かさを露呈している、という現実を直視しなければならない」と述べた。
首相は、「ロシアの核の脅威もあり、核兵器のない世界に向けた道のりは険しくなりつつあるが、だからこそ、核兵器のない世界の実現に向けた国際的な機運を取り戻すことが重要となる」と述べた。
アントニオ・グテーレス国連事務総長は支持を表明した。
国連代表者が代読した挨拶の中で、同氏は「世界の指導者たちはこの街を訪れ、記念碑を目にし、勇敢な生存者の方々と語り合い、核軍縮という大義に取り組んでいく姿勢を見せた」と述べた。
「核戦争の危機を知らせる鐘が再び鳴り響いている中、より多くの指導者たちがそのような姿勢を見せなければならない」。
8月6日、「リトルボーイ」というコードネームの原爆が広島に投下され、数千人が即死、年末までに約14万人が亡くなった。日本は8月15日に降伏した。
ロイター