
岸田文雄首相は6日、広島市で記者会見し、5月の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)でまとめた核軍縮文書「広島ビジョン」が、現行の核抑止体制を前提にしているとの批判に対し、「国の安全保障を万全にし、同時に現実を『核兵器のない世界』という理想に近づける。このロードマップ(行程表)を示すのが政治の責任だ」と反論した。
首相は、包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期発効などに触れ「一つ一つ課題を実行していくことが重要だ。現実的で実践的な取り組みを継続、強化していくことが求められている」と語った。
また、9月の国連総会に合わせて核兵器用核分裂性物質生産禁止条約(FMCT)に関する行事を開催すると明かし、「再び核兵器のない世界を目指す機運を盛り上げたい」と述べた。
時事通信