
エルビル、イラク:イラク北部の半自治クルディスタン地域で18日、軍用飛行場に対して空爆が実施され3人が死亡した。地元当局が発表した。
この地域の対テロ当局は声明の中で、スレイマニヤから南東に28kmのところにあるアルバト飛行場に対するこの攻撃により同当局の人員3人が死亡、クルド人軍事組織「ペシュメルガ」のメンバー3人が負傷したと述べた。
この飛行場は最近、この地域でしばしば争っている二大政党の一つでスレイマニヤを拠点とする「クルディスタン愛国同盟」傘下の対テロ部隊の訓練を容易にするために改修されていた。
対テロ当局は誰が攻撃を行ったかを明らかにしなかった。しかし、スレイマニヤ県は声明の中で、「地域諸国はクルディスタン地域およびイラクの主権を尊重」すべきだとして、攻撃を実施したのがトルコであることを示唆した。
同じく18日、クルド人諸組織の統括組織「クルディスタン民族会議」は声明の中で、エルビルにある同会議の事務所でメンバー1人が「暗殺」されたと述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
トルコはシリアおよびイラクにおいて、1980年代からトルコに対する反乱を続けているクルド人分離主義組織「クルディスタン労働者党(PKK)」と関連があると見なす標的に対して頻繁に攻撃を実施している。
トルコは4月、クルド人武装組織の活動の増加が航空便の安全を脅かしているとして、スレイマニヤ国際空港を発着する航空便のトルコ領空通過を禁止した。
その数日後、「シリア民主軍(SDF)」(シリア北東部で活動するクルド人主体の武装組織で、ダーイシュとの戦いにおいては米国の同盟勢力だがトルコからはPKKの分派と見なされている)は、SDFのマズルーム・アブディ司令官が同空港にいた際にトルコが空爆を実施したと非難した。同司令官に怪我はなかった。
AP