
ガザ地区:イスラエル軍は23日、暴力的なデモにより3人のパレスチナ人がイスラエル軍の銃撃により負傷した件に続き、ガザ地区に対するドローン攻撃を行ったと、双方の関係者が伝えた。
イスラエルがエレツ検問所のガザ地区からの通行を閉鎖したことを受けて、パレスチナ人がほぼ毎日境界線近くで抗議活動を行う中、23日夕の攻撃を含め、一連の攻撃が続いている。
ドローンは、「暴動のようなデモが起こっていた地区に隣接する、ハマスのテロ組織に属する軍事基地に的中した」と、イスラエル軍は発表した。
同軍はまた、ドローン攻撃中に境界線付近のイスラエル兵に向けて「発砲があった」としたが、死傷者が出たという報告はない。
パレスチナ治安当局の関係者はAFP通信に対し、「イスラエルの軍用機は、ガザ地区東部にあるハマスの監視施設を標的とした」と話したが、死傷者に関する言及はなかった。
AFP通信の記者によると、23日に行われた攻撃に先立ち、パレスチナ人のデモ参加者らが境界線のフェンス沿いに駐留するイスラエル兵らと対峙していたという。
その時、デモ参加者らがタイヤに火をつけたり、イスラエル兵に投石したりしていたとのこと。
ガザ地区保健省によると、イスラエル兵の銃撃で3人のパレスチナ人が負傷した。
2007年にイスラム原理主義組織のハマスがガザ地区を支配して以降、イスラエルは一貫して、その困窮するパレスチナの飛び地を上空・陸上・海上にわたって封鎖してきた。
エレツ検問所が閉鎖されたことで、ガザ地区のパレスチナ人労働者数千人がイスラエルへの入境を拒まれているが、イスラエルのNGO「ギシャ」はこれを「集団的懲罰」だとして非難している。
パレスチナの民生を担当するイスラエル国防省の組織「COGAT」の19日の発表によると、イスラエルはこれまで約1万8500人のガザ地区の住民に労働許可証を発行したという。
ガザ地区保健省が明らかにした数字によれば、9月13日以降、境界線付近の暴力によって、6人のパレスチナ人が死亡し、100人近くが負傷した。
ガザ地区では、イスラエルと武装勢力との間で散発的に武力衝突が発生してきた。
5月には、イスラエル軍による空爆とガザ地区からのロケット弾の応酬によって、パレスチナ人34人とイスラエル人1人が死亡した。
AFP