• カタール航空グローバルセールス担当マット・ラオス上級副社長は、この件は「一度きりであり、非常に極端な出来事だった」と述べた。

オーストラリア、キャンベラ：カタール航空幹部は27日、オーストラリア上院の調査に対し、カタール航空の女性利用客が2020年、ドーハの国際空港で侵襲的な身体検査を受けたことに関して、再発することはないと説明した。

オーストラリアのキャサリン・キング運輸相は3週間前、シドニー行きのカタール航空機に搭乗したオーストラリア人女性13人に対する検査が、7月にカタール政府所有の航空会社に対してのオーストラリアへの増便拒否の決定を下す一因となったと述べた。

カタール航空グローバルセールス担当マット・ラオス上級副社長は、ハマド国際空港のゴミ箱で見つかった新生児の母親を当局が探す中で起きたこの事件について、「一度きりであり、非常に極端な出来事だった」と説明した。

「このような事は過去に起こったことはなく、今後も二度と起こらないよう全力を尽くしている」と委員会に語った。

トニー・シェルダン上院議員は、このような扱いを受けることを恐れた女性利用客に代わって保証を求めたが、それに対して同氏はそのように答えた。

ドーハを拠点とする経営幹部は、カタール航空を利用した女性5人がオーストラリア連邦裁判所においてカタール航空を提訴しているとして詳細の言及を避けた。

「我々はそのプロセスに関わっています。それは非常に大切であり、敬意を表し、尊重する必要があると考えています。しかし、今日はこれ以上この件に踏み込むことはできません」とラオス氏は語った。

「我々は連邦裁判所による判決を尊重し遵守します」と同氏は付け加えた。

裁判所が発する報道禁止令により名前が伏せられているオーストラリア人女性5人は、ドーハでシドニー行きの飛行機から警備員に銃を突きつけられ降ろされ、同意なしに身体検査を受けたと述べている。

カタール航空は彼女たちの苦情に対して何の回答もせず、謝罪もしなかったという。

被害に遭った女性らは6月、弁護士を通じてキング運輸相に手紙を送り、カタール航空のオーストラリア便を現在の週28便から倍増させないよう求めた。

「カタール航空は、オーストラリアの主要空港はもちろん、世界中に乗客を運ぶのにはふさわしくないと私たちは強く確信しています」

「カタール航空の追加着陸権の入札を検討する際は、私たちに対する無神経で無責任な扱いのほか、乗客の安全と乗客に対する尊厳を確保できていないことをご考慮ください」と訴えた。

ラオス氏は、カタール航空が2022年8月22日に行った、シドニー、メルボルン、ブリスベン、パースに乗り入れる国際線の増便申請に対し、オーストラリアが説明もなく拒否したことに、カタール航空は「驚きと衝撃を受けた」と説明した。

カタール航空のファティ・アッティ上級副社長は調査に対し、同社は7月10日に報道機関を通じてこの決定を知り、オーストラリア政府から正式な通知を受けたのはその10日後であったと述べた。

同航空会社によると、この増便によりオーストラリアに5年間で30億オーストラリアドル（19億ドル）の経済効果をもたらすと推定されたという。

今月初め、自分の決断は扱いに対する女性たちからの不満という 「文脈」の中で下されたものだとキング運輸相は述べた。

「私の決断を左右した要因は一つではありません」と同氏は記者団に語った。

委員会は、オーストラリアの多くの二国間航空業務協定を調査している。

AP