イラク、ハムダニヤ： かつてダーイシュによって村を追われたイラクのキリスト教徒たちは、今週の結婚式で100人以上の友人や親族が犠牲になった大火災の原因を、慢性的な政治の腐敗といい加減な統治という別の敵の責任としている。

イラクの過激派勢力との戦争中の長年の亡命生活から帰還し、故郷のハムダニヤで生活を再建している住民たちは、追い落とされたテロリストたちが自分たちを殺すことに失敗したが、汚職は成功したと語った。

「ダーイシュには殺されませんでしたが、私たちはこの大惨事に殺されました」ブートロス・シト司祭は、地元の教会堂で弔問客が愛する人の遺骨を埋葬する中、そう語った。

シト司祭は、水曜日にハムダニヤ（カラコシュとも呼ばれる）の満員の結婚式場を切り裂いた火災で、両親、姉妹2人、甥2人を失った。政府当局によれば、100人以上が死亡したという。

「この国では、いつも災害が起こるまで待って、その結果に対処するのです」とシト司祭は言った。

「貪欲と汚職のせいで、私たちの家は家族をすべて失いました」。

政府当局は、火曜日の夜の火災について、イベントホールのオーナーを含む14人の逮捕を発表し、72時間以内に結果を発表するとする迅速な調査を約束した。

ムハンマド・シア・アル・スダニ首相は木曜日、地元の2つの病院で火災の犠牲者を見舞い、この悲劇的な火災事件の過失と責任を負う者たちに、可能な限り厳しい法的処罰を科すよう指示したと述べた。

目撃者によると、炎はイベントが始まって約1時間後、照明弾が天井の装飾に燃え移ったことから始まったという。

ホールには消火器がなく、非常口もほとんどなかった。消防士が到着するまで30分かかったという。

この事故は、2021年にバグダッドの病院で発生した火災や、2019年にモスルで発生した河川フェリーの転覆事故など、ここ数年でイラク全土で数百人が死亡した一連の悲劇的な事故の最新事例である。

すべての事故は、過失、規制の甘さ、汚職のせいだとされている。

2003年の米軍侵攻以来、度重なる紛争で国家が弱体化し、汚職が蔓延し、サービスが低下しているイラクでは、公共の安全に対する甘いアプローチへの批判はよくあることだ。

数十年にわたる独裁政権と国内抑圧の後、2003年の侵攻は暴力と内戦を解き放ち、アルカイダなどの過激派グループを煽った。

2014年、隣国のシリア内戦から波及して、アルカイダに続いてダーイシュがイラク北部に侵攻し、国土の3分の1を占拠した。

キリスト教徒の多いハムダニヤは、ダーイシュの戦闘員がイラク第二の都市であるモスル近郊からイスラムのカリフ制を宣言した後に占領した数多くの町や都市のひとつである。

ハムダニヤの住民のほとんどは、過激派の手による迫害と死を恐れて逃亡した。

イラク軍と国際軍は2016年、イラクとシリアにおける過激派組織討伐作戦の中で、ハムダニヤからテロリストを追放した。それ以来、ダーイシュの脅威がなくなり、多くの住民が戻ってきた。

しかし、今週の結婚式での火災の後、故郷を再建するより良い未来への希望は、行き当たりばったりで機能不全という現実によって打ち砕かれつつあると言う人もいる。今週火災が起きたイベントホールは、ハムダニヤが奪還された直後の2016年、通常の生活の復帰を促す目的で建設された。

ロイター