• 活動家によれば、29日に南部の都市で行なわれたデモには2,000人から2,500人が参加したという。

シリア・スワイダ：シリア数百人が29日、シリア南部の都市スワイダで抗議デモを行った。活動家によると、この地域で1か月以上続く反政府デモでは、女性の役割が大きくなっている。

シリア少数派、ドルーズ派の本拠地であるスワイダ県では、平和的な抗議デモが広がっている。これは先月、アサド政権が燃料補助金を廃止したことを受けてのものだ。

この措置は、10年以上におよぶ戦争や経済的苦境に苦しむシリア人に大きな打撃を与えた。

活動家や目撃者によれば、29日の抗議には2,000人から2,500人が参加し、一部の人々は反政府のスローガンを唱えたり、ドルーズ派の旗を振ったりしていた。

「女性に囲まれながらバッシャールに対して声を上げることで、ある種の力を感じました」とサマさんは語った。

ある男性抗議者は、移行体制、新憲法、そして避難民や拘束された人々の帰還を求める要求事項リストが書かれた大きな横断幕を持っていた。

もう1人の女性抗議者である50歳のサナさんは、「バッシャールは退くべきよ。 私が生きてきたすべての期間、ひとつの家族が私たちを支配してきたんだから」と述べた。彼女は、安全上の懸念から姓を明かさなかった。

シリアでは、2011年にアサド政権が平和的な抗議を弾圧したことをきっかけに内戦が勃発した。

この内戦で50万人以上が死亡し、何百万もの人々が避難した。

20代女性のワジハさんは、この数週間、連日行われているこの抗議のため、反政府の横断幕を持ってスワイダの中心広場まで炎天下を30分も歩いたという。

彼女によると、スワイダ出身の女性たちは、紛争が勃発して以来デモに参加しているが、「これまでと違うのは、女性たちがデモに参加するだけでなく、運動を計画し、組織していることです」と述べている。

これには、シュプレヒコールの調整、横断幕の作成、近隣の町で抗議活動を行っている人々との連絡が含まれていると彼女はいう。

スワイダは、紛争における戦闘の大部分を免れてきた。ごくわずかに過激派による攻撃があったが、それらは撃退した。

近年では、経済状況の悪化に対する抗議がこの地域で断続的に勃発している。

スワイダではシリア治安部隊の存在は限定的であり、ダマスカスはドルーズ派の男性が兵役を拒否することに目をつぶっている。

先月からは、隣接するダラア県でも小規模な抗議が発生している。ダラアは、2011年のシリアにおける蜂起の発祥地である。

シーア派イスラム教の一派であるドルーズ派は、戦前のシリア人口の3％未満であった。

彼らは紛争にはほとんど関与してこなかった。

アサド家は、バッシャール・アル・アサド大統領の父であるハーフィズ・アル・アサド氏が1970年のクーデターで権力を握って以来、半世紀以上にわたって権力を維持している。

AFP