
ベイルート:シリア国営メディアは3日、戦略的に重要な東部の州に対してイスラエル軍による空爆が行われ、兵士2人が負傷し、物的損害が生じたと伝えた。この空爆についてイスラエルはコメントしていない。
シリア国営通信「SANA」は、匿名の軍当局者の言葉として、空爆は2日の遅い時間に発生し、標的はデリゾールの軍事拠点だったと報じた。
イラクと国境を接する東部のデリゾール州には油田があり、今年で13年目となるシリア紛争の期間を通じて、常に戦略的に重要な地域である。イランの支援を受ける民兵組織とシリア軍が同地域を支配しており、しばしば、イスラエル軍戦闘機による空爆の標的となってきた。
英国に拠点を置く反体制派の戦争監視組織「シリア人権監視団」と、活動家集団「デリゾール24」は、空爆はイラク国境沿いのブカマル地域の、イランの支援を受ける民兵組織の軍事拠点を標的にしたものだとし、双方とも、空爆の実施者は特定できていないと述べている。
イスラエルは近年、首都ダマスカスの空港への攻撃を含め、戦争で荒廃したシリア政府支配地域内の標的を何百回も空爆しているが、そうした攻撃を認めたり、それらに言及したりすることはほとんどない。標的は多くの場合、シリア軍もしくはイランの支援を受けたグループである。
AP