
カイロ:アラブ連盟加盟国の外相は11日、イスラエルがパレスチナ武装勢力から奇襲攻撃を受けた後、飛び地のガザ地区を包囲したのを非難し、封鎖状態にある同地区への支援物資の搬入を「直ちに」許可するよう要求した。
7日、武装勢力ハマスが大規模な襲撃を行い、イスラエルとガザ地区の両方で数百人が死亡したことを受け、イスラエルはガザ地区を「完全包囲」し、水や食料、電気、その他の必需品の供給を遮断した。
イスラエルは、人口が密集する貧しい沿岸のガザ地区を標的として爆撃を続けている。そして、5日目の11日、ガザ地区唯一の発電所が停止した。
ガザ地区の電力当局は、発電所の燃料が尽きたと発表した。
アラブ連盟はカイロのアラブ連盟本部で開催された外相級会合にて、イスラエルとハマスの間で進行中の戦争について話し合い、イスラエルに対しガザ地区封鎖の解除を要求した。
また、ガザ地区に食料や燃料、人道援助が「直ちに」届けられるようにと求めた。
アラブ連盟の外相はまた、イスラエルに対し、「ガザ地区への電力と水の供給停止という不当な決定」を再考するように求めた。
イスラエルは、国境を越えてイスラエル人コミュニティに残酷な攻撃が行われた報復として、小さな領土であるガザ地区に対して5日間にわたり容赦なく爆撃を繰り返し、破壊の限りを尽くしている。
ガザ地区の政府広報事務所のサラマ・マルーフ氏によると、住宅、モスク、工場、店舗が空爆を受けているという。
緊急救命室のモハメド・ゴーニム医師は、ガザのアル・シファ病院は患者であふれ返っており、酸素を含む医療物資がわずかしか残っていないと語った。
ハマスによる7日の一斉攻撃以降、イスラエルは1,200人という「膨大な」死亡者数を報告している。一方、ガザ当局も、イスラエルによる空爆と砲撃で1,000人以上が死亡したと発表している。
ガザ地区は世界有数の人口密集地で、362平方キロメートルの帯状の土地に230万人が暮らしている。
ハマスがパレスチナのマフムード・アッバース大統領の世俗的なファタハ勢力からガザ地区の支配権を奪った2007年以降、同地区はイスラエルによる封鎖状態が続いている。
イスラエルの支配が及ばない、ガザ地区への唯一の入り口は、エジプトとの国境の町ラファである。
ラファは今週、イスラエルから3回爆撃を受けている。
AFP