
エルサレム:イスラエル軍は10日、イスラエル南部の学校に無人機が衝突した前日の事件を受けて、その首謀者であるシリアの組織を攻撃したと発表した。
X(旧Twitter)への投稿でイスラエル軍は、「シリアから発射されたUAV(無人機)がエイラートの学校を直撃したことへの対抗措置として、イスラエル軍はこの攻撃を行った組織を爆撃した」と述べた。
また、無人機攻撃の首謀者である組織の名前は明かさなかったものの、「シリア領内から生じるテロ活動はすべて、シリア政府に完全な責任があるものとみなす」とした。
無人機は小学校を直撃したが負傷者はなく、数人が精神的なショックで治療を受けるにとどまった。
イランの支援を受けるイエメンの反政府勢力フーシ派は9日、イスラエル南部に向けて「弾道ミサイルの集中砲火」を行ったと声明を出したが、無人機については言及しなかった。
一方、イスラエル軍は、防空システムが紅海上空でミサイルを迎撃したことを報告した。
イスラエル軍は現在、ガザ地区を支配する過激派組織ハマスの掃討作戦を展開している。そのきっかけとなった10月7日の襲撃事件では、ハマスが国境を越えてイスラエルになだれ込み、イスラエル当局の発表によれば、民間人を中心に1,400人を殺害、約240人を人質として誘拐した。
ハマスが運営する保健省は、その後のイスラエルによるガザ地区への空爆と地上攻撃で、10,800人以上(主に民間人)が死亡したとしている。
この紛争は地域の緊張状態を高めており、イスラエル軍とレバノンの武装組織ヒズボラとの間でも国境を越えた武力の応酬が起きている。
イスラエル軍はこの前にも、「レバノンにあるテロ組織ヒズボラのインフラ施設」を大砲と誘導迫撃砲弾で爆撃したと報告していた。
AFP