ドバイ: イランは7日、デモ中に民兵組織のメンバーを殺害した容疑で有罪判決を受けた男性2人を処刑した。イラン政府が発表した。新たに行われた処刑の狙いは、現在イランの神権政治に挑戦している全国的な抗議デモをやめさせることだ。
イラン司法府は、処刑された男性がモハマド・カラミ氏とモハマド・ホセイニ氏であることを確認した。マフサ・アミニさんの死をめぐって9月にデモが始まって以来、4人の男性が処刑されたことになる。
イラン司法府のニュース通信ミザンは、2人は11月3日にテヘラン郊外のカラジ市でイラン革命防衛隊傘下の民兵組織バスィージのメンバー、ルホラ・アジャミアン氏を殺害したとして有罪判決を受けたと発表した。
バスィージは主要都市に展開し、デモ参加者を攻撃・拘束している。デモ参加者は多くの場合、応戦している。
2人の裁判がどの裁判所で行われたかは、すぐには明らかにされなかった。しかし、国際的に非難されているイランの非公開の革命法廷は、2件の死刑判決を下している。
活動家らによると、少なくとも16人が、抗議デモに関連した罪で、非公開審理で死刑を宣告されたという。
イランでは、死刑は通常、絞首刑の形で執行される。
この騒乱を注意深く監視してきた団体「ヒューマン・ライツ・アクティヴィスト・イン・イラン」によると、少なくとも517人の抗議デモ参加者が殺され、1万9200人以上が逮捕されたという。イラン当局は死者数や拘束者数を正式に発表していない。
抗議デモは9月中旬に始まった。
22歳のアミニさんが、イランの厳しい服装規定に違反したとしてイランの風紀警察に逮捕され、死亡したのがきっかけだった。
この抗議デモでは、女性が主導的な役割を果たしている。
多くの女性が、ヒジャブと呼ばれる、イスラム教で着用が義務付けられているヘッドスカーフを公の場で脱いでいる。
この抗議デモは、イランの神権政治に対する挑戦であり、1979年のイラン革命以降、最大級の規模になっている。
治安部隊は、デモ参加者を解散させるために実弾や散弾、催涙ガス、警棒を使った、と人権団体は主張している。
AP