ソウル:北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は15日、アレクサンドル・コズロフ天然資源相率いるロシア代表団が平壌を訪問していると報じた。同日、政治的に孤立した国家である北朝鮮は、禁止されている弾道ミサイルの開発計画における新たな進展を発表した。
コズロフ天然資源相は14日に平壌に到着した。同日、ソウルで国防相会合に出席した米国のロイド・オースティン国防長官は、中国とロシアが、北朝鮮が国連の制裁を回避できるようにすることで同国の軍事力拡大を後押ししていることを、朝鮮戦争の休戦協定を履行している国連加盟国は懸念していると述べた。
KCNAは、ロシアと北朝鮮は経済や科学技術について協議していると報じたが、詳細は明らかにしなかった。
KCNAの報道によると、コズロフ天然資源相は歓迎行事の場で、ロシアのウラジミール・プーチン大統領と北朝鮮の金正恩総書記が9月にロシア極東で開いた会談での合意に基づき、北朝鮮との「実質的な協力」を発展させたいと述べた。
また、地域的・国際的な問題に関して北朝鮮がロシアを「全面的に支持」していることへの謝意も示した。
KCNAは同じく15日、北朝鮮は中距離弾道ミサイル(IRBM)用の「新型高出力固体燃料エンジン」の地上燃焼実験に成功したと報じた。
「今回の実験は新型IRBMシステム開発を確実に加速させるための保証となった」としている。
KCNAによると、北朝鮮のミサイル総局は、新型IRBMには大きな意義があるとしたうえで、最近の実験は「国が直面する重大で不安定な安全保障環境」と敵の「悪意ある」結託という点において、軍の戦略的攻撃能力の強化に不可欠だと述べた。
米国は、北朝鮮はロシアに対しウクライナ戦争で使用する軍装備品を供与しており、ロシアは北朝鮮に対し技術的軍事支援を提供していると非難している。
北朝鮮とロシアは武器取引を否定しているが、両国首脳は9月に会談した際、より緊密な軍事協力を約束した。
ロイター