• 米大統領：イスラエルに軍事行動を止めることを期待するのは「現実的ではない」

カリフォルニア州ウッドサイド：ジョー・バイデン米大統領は15日、イスラエルとパレスチナの紛争を解決するには「二国家解決」が唯一の解決策であり、ガザを占領することは「大きな間違い」であると、イスラエルのネタニヤフ首相に明確に伝えたと語った。

バイデン氏は記者団に対し、過激派組織ハマスがガザで拘束している人質を解放するために全力を尽くしているが、それは米軍の出動を意味するものではないと語った。

今週、人質へのメッセージを求められた米大統領は記者団に対し、「我々が行くまでがんばって欲しい」と語っていたが、その意味するところは何だったのか疑問が残る。

バイデン氏は記者会見で、この発言の意図を明確にするよう求められ、次のように答えた。「私が言いたかったのは、人質たちを助け出すために全力を尽くしているということだ。人質たちを助け出し、脱出させる。それは軍隊を送り込むという意味ではない。私は軍隊について言及していない」

バイデン氏は、彼はこの問題に絶えず取り組んでおり、3歳のアメリカ人の子供を含む人質が解放されるまで、それを止めることはないだろうと述べた。

ハマスが政治事務所を置くカタールは、240人以上の人質解放のため、同イスラム過激派組織とイスラエル政府との仲介を主導してきた。人質たちは10月7日に過激派がイスラエルに突入した際に連れ去られた人々である。イスラエルによると、この襲撃により1200人が死亡したという。

イスラエルはその後、ハマスが支配するガザへの容赦ない砲撃を開始し、先月末にはガザへの侵攻を開始した。パレスチナ当局によれば、同地区でこれまでに1万1000人以上が死亡しており、その40％は子どもであり、さらに多くの人々が、がれきの下に埋まっているという。

バイデン氏は、ハマスが病院の下に軍司令部を置くことで戦争犯罪を犯しているという、ホワイトハウスの報道官が14日に述べた発言を繰り返しながら、その「事実」を支持する米国の情報に自信を持っていると語った。

彼は、イスラエルはガザ最大の病院であるアル・シファ病院に、武装した限られた数の部隊で乗り込んだのであり、絨毯爆撃を行ったわけではないと述べた。

「彼らには、非常に注意深く行動する必要があると伝えた」とバイデン氏は語った。「イスラエルには、標的を攻撃する際、可能な限り注意を払う義務がある」

しかし、バイデン氏は、ハマス幹部がイスラエルに再び攻撃を仕掛ける意向を示しており、過去に「恐ろしい」行動を取っていたことを考えると、イスラエルに軍事行動を止めることを期待するのは「現実的ではない」と語った。

「ハマスはすでに公然と、以前のように再びイスラエルに攻撃を仕掛ける計画があると述べている。彼らは赤ん坊の首を切り落としたのだ」とバイデン氏は述べ、赤ん坊の首が切断された画像を見たと発言した際に述べた先月の主張を繰り返した。

ホワイトハウスは先月、米政府関係者はこれに関する証拠を確認していないことを明らかにし、バイデン氏はそのような行為に関する報道について言及したのだと述べた。赤ん坊が斬首されたことを確認する新たな情報が得られたかどうかは、すぐには明らかにされなかった。

バイデンは15日、イスラエルは現在、ガザの人々を支援するために保育器やその他の機器を持ち込んでおり、兵士たちは医師や看護師、その他のスタッフに「危険から逃れる」ための機会を与えていると述べた。

イスラエルは15日、アル・シファ病院でハマスの武器や戦闘服を発見したと発表した。ハマス側はこの発表を「虚偽」であると非難した。

バイデン氏は、ネタニヤフ首相に、二国家解決がなされるまで戦争が終わるとは思えないと伝えたと述べた。

「イスラエルがガザを占領するのは大きな間違いだと考えている、と明確に伝えた」と彼は語った。

ロイター