
トリポリ:リビア当局は1日、ガザ地区に武器を密輸したなどの容疑で2016年に逮捕された、パレスチナ武装組織ハマスに所属するメンバー4人を釈放したと、リビアのメディアが報じた。
マルワン・アル・アシュカル氏、その息子のバラー氏、ムアヤド・アベド氏、ナシブ・チョウベイル氏の4人は、2016年10月にトリポリで逮捕された。
4人の逮捕は、リビア検察当局が数か月後に発表した。
リビアのメディアによると、4人は2019年2月に、トリポリの裁判所から武器密輸とスパイ行為の罪で懲役17年から22年の判決を受けていた。
1日に行われた釈放は複数のリビアメディアが報じ、メンバーらはトルコの仲介後、リビアの検察当局による要請で釈放されたと伝えた。
トリポリに拠点を置くアブドゥルハミド・ドベイバ首相の暫定政府を含め、メンバーの釈放に関する公式発表はまだどこからも出ていない。
様々な報道によると、トリポリのミティガ拘置所に収監されていた4人はまずトルコに移動し、その後、ハマスの政治指導部が置かれているカタールに向かったという。
ソーシャルメディアに投稿された未確認の画像では、プライベートジェットと見られる飛行機に乗り込んだ3人の男が確認できた。
この釈放が報じられた一方で、ガザ地区で続いているイスラエルとハマスの戦闘は、開始してから約8週間が経とうとしている。
この戦闘は、10月7日にハマスがイスラエルに仕掛けた前例のない攻撃が発端となった。イスラエル当局によれば、この攻撃で約1,200人(主に民間人)が殺害され、約240人が人質として誘拐された。
ガザ地区のハマス当局は、イスラエルの報復攻撃で15,000人以上が死亡し、その多くは民間人だとしている。
2011年に独裁者のムアンマル・カダフィ大佐が失脚して以降、混乱状態に陥ったリビアは、国連が支援する西部のドベイバ政権と、それに対抗する軍事指導者ハリファ・ハフタル氏が指揮する東部の政権に分裂した状況となっている。
AFP