
サヌア:12月9日、イランの支援を受けるイエメンの反政府勢力フーシ派は、包囲されたガザ地区に食糧と医療品の搬入が許可されない限り、イスラエルの港へ向かう船舶を無差別に攻撃すると表明した。
10月7日にイスラエルとハマスの戦争が始まって以来、フーシ派による海上攻撃が続き、紅海と周辺水域では緊張が高まっていた中、今回の警告が発せられた。
ソーシャルメディアに投稿された声明の中で、フーシ派はハマスが支配するガザに人道支援物資の搬入が許されなければ「シオニスト組織へ向かう船舶の航行を妨害する」と述べた。
フーシ派は最近、イスラエルと直接のつながりがあると主張する船を攻撃していたが、今回の警告では、攻撃対象が拡大されている。
船籍や船の所有者あるいは操業者の国籍にかかわらず、イスラエルに向かう船は「我が軍の正当な攻撃対象となる」と声明は述べている。
イスラエルのツァチ・ハネグビ国家安全保障担当顧問は、イスラエルは「海上封鎖」を受け入れないと述べ、ベンヤミン・ネタニヤフ首相がアメリカのジョー・バイデン大統領と欧州各国の指導者にこの状況に対処する方策を取るよう要請したことに言及した。
「世界がこの問題に対処しなければ」とハネグビ氏はイスラエルのチャンネル12テレビで警告を発した。「我々はこの海上封鎖を解くために行動する」
先週、フーシ派はイエメン沖でバハマ船籍の船を含む2隻の船舶を、船の所有者はイスラエルだと主張して攻撃した。
先月には、フーシ派はイスラエルと関係のある貨物船ギャラクシー・リーダー」号を拿捕している。
「すべての船と企業に対し、イスラエルの港と取引しないよう警告する」と先月出されたフーシ派の声明は述べている。
この声明はさらに、すべての「イスラエルとつながりのある、あるいはイスラエルの港に商品を運ぶ船」はスエズ運河に通じる世界貿易の重要通路である紅海では歓迎されないとしている。
海上攻撃だけでなく、フーシ派はパレスチナ武装組織ハマスによる大規模攻撃をきっかけに全面戦争が始まって以来、イスラエルに対しドローンやミサイルで一連の攻撃を行っている。
イスラエル当局によると、10月7日、ハマスの戦闘員が国境を越えてイスラエル領内に入り、大半が民間人である1,200人を殺害し、約240人を拉致した。
イスラエルはハマス殲滅を誓ってガザへの軍事攻撃を開始した。ハマスが支配するガザの保健省によると、この攻撃で大半が女性と子供である少なくとも1万7,700人が犠牲になった。
海上での衝突の急増を受けて、G7諸国外相は今月開かれた会合の席で、フーシ派に対し国際航行を妨げる威嚇をやめ、「ギャラクシー・リーダー」号を解放するよう求めた。
AFP