


ベイルート:イスラエル軍の砲撃は14日、ヒズボラが活動しているレバノン国境の町々で激化した。
戦争特派員は「イスラエル軍が、キアムの町郊外の砲撃で白リン弾(はくりんだん)を使用した」と報告している。
イスラエルの「チャンネル14」は、レバノン南部からガリラヤ地域に向けて発射された20発のミサイルをアイアンドームが迎撃したと報じた。
イスラエル軍は、アイタ・アル・シャブの町の中心部にある民家をドローンで攻撃した。
この家はレバノン国籍のハイダル・スロール氏が所有しており、同氏は国境地域でのエスカレーションが始まったときに、家族とともに避難している。イスラエルは以前の空襲でもこの家を標的にしていた。
イスラエルのドローンがジベインの町のモスクをミサイルで攻撃し、損傷を与えた。アルマ・アル・シャブとナクーラ間の地域は、イスラエル国防軍(IDF)からの砲撃を受けた。
イスラエル軍機はアイタロウンとマロウン・アル・ラス付近の森林地帯と平野部で空爆を行い、チヒネとマルワヒン間の地域はイスラエル軍の砲撃を受けた。また、ワディ・サルキとメイズ・アルジャバルも砲撃を受けた。
朝には、イスラエル軍はタイベの町郊外にあるアワイダとアジイェ丘陵を砲撃し、この地域に供給する高圧送電網への標的攻撃により停電が発生した。
レバノン南部の国境は、ブルーラインと呼ばれる西、中央、東の3つのエリアに分かれている。東部エリアは、レバノン、シリア、イスラエルの間で紛争となっているアルクーブ地区の山村を含んでおり、戦略的に最も重要である。
南部地域では、砲撃前に住宅所有者に避難を促す未知の発信者に関する報告が増加している。
政治アナリストのアリ・アル・アミン氏はアラブニュースに対し、複数の住民が似たような状況の中で、アラビア語を話す人物から連絡を受けたと報告していると語った。
「これは、ガザ地区での大虐殺を見ればわかるように、イスラエル軍が市民に慈悲を与えているということを意味しない。しかし、今のところ彼らは、レバノンでの計画では民間人を標的にしないようだ」
「イスラエルはレバノン南部や、おそらく他の地域に住む人々の通信データにアクセスしている」
「未知の人物からの連絡を受けた人々が、発信がイスラエルからのものであることを知らずにいることは憂慮すべき事態だ」
「男性も女性も、電話の主が自分の安全を確かめたいのだと思い、普通に応答している」
アル・アミン氏は次のように語った。「このような対立の中で、イスラエル軍が持つ正確に標的を攻撃する技術的進歩はヒズボラを驚かせたかもしれない。その一方で、ヒズボラも、その損失を軽減するための戦術によって、戦場で利益を得ることができたのではないか」
ヒズボラは14日、イフタ前哨基地とその周辺のイスラエル軍兵士と車両を標的にしたと発表した。
同組織はまた、ショメラ前哨基地付近のイスラエル軍も標的にした。
IDFのアビチャイ・アドレー報道官は、イスラエル軍機がレバノン国内のヒズボラのインフラと軍事施設を攻撃したと述べた。
アドレー氏は、イスラエル側は「レバノンから国境のショメラ地域へ向けてロケット弾が発射されたことを検知した」と述べた。
ヒズボラは、レバノン南部、ジュアヤ村出身の戦闘員アフマド・ハッサン・ムカハル氏の死亡を発表した。
同過激派組織は13日に2人の戦闘員の死亡を発表しており、10月8日にレバノン国境エリアで衝突が発生して以来、ヒズボラ戦闘員の死者は14午後の時点で101人となった。