
ガザ:ガザ地区南部・ラファに滞在するアラブニュースの記者が22日、自身とその家族を含む、自宅を追われた数百人のパレスチナ人が避難していた地域をイスラエルが空爆した際、間一髪で死を逃れた。
イスラエルの攻撃で実家が破壊されて以来、仮設テントで暮らしているアハメド・ヒジャジー記者は、空爆が起きた際、母親と親族が避難していたラファのある場所に向かっていた。
多くのパレスチナ人が伝統的に金曜日に行う習慣として、ヒジャジー氏一家も共に食事をする予定だった。
「家族が滞在している場所の近くで激しい空襲が始まったとき、母はちょうど昼食の支度を終えたところでした」とヒジャジー氏は語った。
外で大きな叫び声を聞いたヒジャジー氏は通りに飛び出し、空爆の標的が家族の避難所からわずか50メートルの地点であったことを理解した。
付近で同氏は、爆撃で破壊された民間人車両と高齢者1人の遺体、そして負傷した2人の子どもを発見した。
ヒジャジー氏が空爆の余波を記録している際に2回目の空爆が行われ、同氏は数秒の差で九死に一生を得ることになった。
「私は走り始めましたが、頭の中では、自分の体が息絶えて地面に横たわることになるのだと思っていました」とヒジャジー氏。
「死者や負傷者の中にいる自分の姿を想像しましたよ」
ヒジャジー氏は負傷した2人の子どものために助けを求めに戻ったが、救急隊員の努力にもかかわらず、結果的に同空爆の負傷者は1人も助からなかった。
「とても辛かったです」と同氏。「仮設テントに帰った後も、足を失いたくないと心配するようになりました」
武装組織ハマスがイスラエルを攻撃し多数の死傷者を出した10月7日以降、イスラエル軍の空爆や軍事作戦により、ガザ地区では少なくとも8000人の子どもを含む2万人以上が死亡したと同地区の保健省は伝えた。
飛び地であるガザ地区への攻撃により、同地区の人口230万人のうち約85%が避難を余儀なくされ、5万人以上が負傷した。
イスラエル軍はパレスチナ人に対し「安全」のためにガザ地区南部へ移動するよう命じていたが、12月21日に発表されたCNNの分析と他のメディア報道によると、イスラエル軍は「安全」と自ら指定した地域を攻撃していたことが判明した。