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イスラエルの軍事作戦が激化する中、英国人医師らがガザで「唯一機能している病院」から撤退を余儀なくされる

イスラエルの爆撃で負傷したパレスチナ人男性が車椅子で外に運ばれる様子。ガザ地区中部デイル・アルバラのアル・アクサ病院で撮影。(File/AFP)
イスラエルの爆撃で負傷したパレスチナ人男性が車椅子で外に運ばれる様子。ガザ地区中部デイル・アルバラのアル・アクサ病院で撮影。(File/AFP)
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11 Jan 2024 03:01:36 GMT9
11 Jan 2024 03:01:36 GMT9
  • アル・アクサ病院周辺で「イスラエル軍の活動が活発化」する中、医療関係者たちは患者やスタッフについて「深刻な懸念」を表明

アラブニュース

ロンドン:ガザ地区中部で唯一機能していると思われる病院で、英国人医師たちが治療を中断し撤退を余儀なくされた。当地域におけるイスラエルとの戦争が4か月目に入る中、残された患者やスタッフについて「深刻な懸念」を表明している。

「パレスチナ人のための医療援助(Medical Aid for Palestinians)」の産婦人科医として、デイル・アルバラのアル・アクサ殉教者病院で働いていたデボラ・ハリントン氏は、BBCにこう語った。現地で進行しているイスラエルの軍事作戦により、施設で働けるスタッフの数がこの2週間で「激減した」という。

ハリントン氏によると、今も600~700人の患者が日々病院内で治療を受けており、住む場所を失った何百人ものパレスチナ人が病院とその周辺に避難しているという。

外科医のニック・メイナード氏はBBCにこう語った。「動ける医療スタッフが十分にいなければ、ガザ地区中部の住民に避けようのない大惨事が降りかかるでしょう。」

国際人道法により、病院は特に攻撃から保護されている。医療施設周辺での軍事作戦はどのようなものであれ、患者、医療従事者、その他民間人の安全確保に注意を払わなければならない。

「パレスチナ人のための医療援助」と「国際救済委員会(IRC)」は月曜日、アル・アクサ病院周辺で「イスラエル軍の活動が活発化」しているため、当該組織の医療従事者は「撤退と活動停止を余儀なくされた」と発表した。

世界保健機関(WHO)事務局長のテドロス・アダノム・ゲブレイェソス氏は、「極めて重要なアル・アクサ病院周辺で、戦争行為が増加し継続的な避難命令が出されているという懸念すべき報告を受け取りました・・・病院長によれば、600人以上の患者とほとんどの医療従事者が病院を離れることを余儀なくされたそうです」と述べている。

アダノム氏はまた、アル・アクサ病院は「ガザ地区中部に残された最重要施設で、救命医療を届けるために機能し続けられるよう保護する必要があります」と述べ、「病院のさらなる機能低下は許されません。多大なるトラウマ、負傷、人道的苦難を目の当たりしながらそれを許容することは、道徳的にも医学的にも許し難い行為です」と警鐘を鳴らしている。

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