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国連、ガザ戦争100日目を迎える前夜に「人類の汚点になっている」と発言

2024年1月13日、ガザ地区南部のラファで、イスラエル軍の砲撃により破壊された家屋の瓦礫をかき分けるパレスチナ人。(AFP写真)
2024年1月13日、ガザ地区南部のラファで、イスラエル軍の砲撃により破壊された家屋の瓦礫をかき分けるパレスチナ人。(AFP写真)
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14 Jan 2024 06:01:30 GMT9
14 Jan 2024 06:01:30 GMT9
  • 国連パレスチナ難民救済事業機関のフィリップ・ラザリーニ代表は、ガザの子どもたちの全世代が「トラウマを負」っていると警告した
  • ガザ地区保健当局によると、イスラエル軍の執拗な砲撃により、少なくとも2万3843人が死亡し、そのほとんどが女性と子どもだという

ガザ地区:イスラエルのネタニヤフ首相がハマス打倒の決意を更に固くするなか、国連は1月13日土曜、ガザ戦争100日目を迎える前夜に「人類の汚点になっている」と述べた。

この壊滅的な紛争は、ガザに人道的危機をもたらしているが、1月12日金曜、紅海の船舶への攻撃を受けて米英軍がイエメンの親ハマスであるフーシ派を攻撃したことで、地域的なエスカレーションの懸念が強まった。

戦争は昨年10月7日、ハマスの武装勢力がガザ地区から前例のない攻撃を行ったことから始まった。AFP通信が公式発表に基づき集計したところ、イスラエルでは約1140人の死者が出た。

米国と欧州連合(EU)から「テロリスト」集団とみなされているハマスは、約250人の人質を拉致したが、イスラエルによると132人がガザ地区内に留まっており、そのうち少なくとも25人は殺害されたと見られている。

イスラエルはガザ地区を支配するイスラム主義集団ハマスを撲滅することを誓い、容赦ない砲撃を開始した。ガザ地区保健当局が発表した最新の犠牲者数によれば、これまでに少なくとも2万3843人が死亡し、そのほとんどが女性と子どもだという。

イスラエルによる包囲により、ガザでは食糧、水、医薬品、燃料の不足が深刻化しており、医療システムは崩壊している。

ガザ地区を訪れた国連パレスチナ難民救済事業機関のフィリップ・ラザリーニ代表は、「この100日間の膨大な死、破壊、避難、飢餓、喪失、そして悲しみは、私たちが共有する人間性の汚点となっている」と述べた。

ガザの子どもたちの全世代が「トラウマを負い」、病気が蔓延し、「飢饉に刻々と向かっている」と彼は警告した。

ハーグを拠点とする国際司法裁判所は今週、南アフリカが提訴し、ガザ住民も歓迎している、イスラエルが国連ジェノサイド条約に違反していると非難する裁判の弁論を行った。

この訴訟では、軍事作戦の停止を求めており、イスラエルは裁判所において自衛のためでありパレスチナ住民を狙ったものではないと強調した。

しかし、ネタニヤフ首相は、ハマス撲滅というイスラエル軍の目的達成を、裁判所も、敵も軍事的に止めることはできないと主張した。テレビで放映された記者会見で「ハーグも、『悪の枢軸』も、他の誰も、我々を止めることはできない」と語り、レバノン、シリア、イラク、イエメンにいるイランと同盟する『抵抗の枢軸』グループに言及した。

「勝利まで続けることは可能であり、必要であり、我が国は続ける」と同首相は付け加え、ガザ内のハマスの大隊はほとんど「排除」されたと述べた。

イスラエル軍総司令官ヘルジ・ハレヴィ氏は、ガザ戦争は「この地で安全に暮らす権利のための闘い」であり、10月7日の攻撃は決して忘れられることはないだろうと述べた。

ガザ地区の保健当局は、イスラエルの攻撃により、包囲された領域内で少なくとも60人が死亡したと述べた。

ニンマ・アル=アクラスさん(80歳)は、自宅を破壊した空爆について次のように語った。

「とても強烈でした。私たちは悲鳴を上げ始め、私は動けなかったのですが、誰かが私を引っ張り出し、荷車に乗せてくれました」。

イスラエル軍は、ガザ中心部で「使用可能な」ロケットランチャー数十基を攻撃し、ガザ南部の主要都市ハーン・ユーニスの空爆で4人の「テロリスト」を排除したと述べた。

軍はまた、ガザ中心部での襲撃後、軍のエンジニアがハマス「司令部」とそこで発見された武器を破壊したと報告した。

ラファのアル=ナジャール病院では、弔問客が集まり、殺された親族の遺体の周りで祈りを捧げた。

バセム・アラフさんという男性は、子どもの写真を掲げた。

「この子は手にパンを持ったまま、お腹を空かせて死にました。私たちは彼女の手からパンを取り出そうとしましたが、強く握られていました」とアラフさんは語った。

「これがガザでイスラエル軍が標的にしている抵抗組織です。ただの子どもなのに」

ラファのAFP記者によると、ガザの主要事業者であるパルテル社が直近での停電を報告した翌日、通信は部分的に回復したという。

パルテル社はサービス復旧をすぐには確認できなかったが、イスラエルの空爆によりハーン・ユーニスでネットワーク修理中の従業員2人が死亡したと述べた。

冬の雨はガザの悲惨な人道的状況を悪化させており、国連は190万人(人口の85%近く)が避難を余儀なくされたと推定している。

多くの人々がラファやその他の南部地域に避難しているが、保健当局によれば、彼らを支援するインフラは存在しない。

ガザ保健当局の報道官は、イスラエルが「病院を意図的に攻撃し(中略)機能を停止させている」と非難し、その「壊滅的な影響」について警告した。

病院は国際人道法で保護されているが、戦争開始以来、ガザ地区ではイスラエル軍の攻撃を受けている。

イスラエル軍は、ハマスが病院の下のトンネルで司令部を運営していると非難しているが、同イスラム主義グループはこの非難を否定している。

世界保健機関(WHO)によれば、ガザの病院は半分以下しか機能しておらず、それも部分的にしか機能していないという。

イスラエルでは、ガザで拘束されている人質が拘束100日目を迎えようとしていることから彼らに対する懸念が高まっており、国内でネタニヤフ首相は人質を帰還させるよう圧力に晒されている。

1月13日土曜日には数千人がテルアビブで集会を開き、捕虜が囚われていると思われるガザ地区のトンネルのレプリカを親族が公開した後、彼らの解放を求めた。

エダン・ベゲラーノさん(47歳)は、AFP通信に対し「全員が解放されるまで、毎週でもここに通い続けるつもりです」と語った。

これとは別に、約100人が集まり、「復讐は勝利ではない」および「占領反対」と書かれた看板を掲げて戦争終結を訴えた。彼らと政府支持者の間で小規模な乱闘が起こった。

AFP

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