
ニューヨーク市:ガザでの戦争期間中の死者の約70%は女性と子どもであり、戦争開始始以来、平均で1時間に2人の母親が命を落としていると、国連女性機関は19日に発表した。
同機関は、即時停戦を求めるとともに、女性や少女が適切に保護され、迅速かつ無制限で「性別に応じた」人道支援を安全に受けられるようにするため全力を尽くすよう呼びかけた。
国連女性機関のシマ・バフース事務局長は、「少なくとも24,620人のパレスチナ人がガザで死亡しており、そのうち約16,000人は女性や子どもだ」と述べた。これは過去15年間のガザにおける死者数の合計の3倍にあたるという。
「10月7日のハマスによるイスラエルへの攻撃の惨劇、その後に続く、特にガザで顕著な惨劇の発生から100日以上が経ち」、女性と子どもが「紛争の第一の犠牲者」だと示す証拠が次々と出てきている」と、同氏は述べた。
“Since the horrors of the Hamas attacks on Israel of 7th October and the horrors that have followed, especially in Gaza, we have seen evidenced once more that women and children are the first victims of conflict.”
— UN Women (@UN_Women) January 19, 2024
Statement by @unwomenchief Sima Bahous: https://t.co/RWf2vhOI7E pic.twitter.com/5a9jgKFvyK
「我々は期待を裏切っている。この裏切りと、この100日間とその後も続いている期間にパレスチナの人々が受ける世代的なトラウマにより、今後何世代にもわたって我々みんなが苦悩するだろう。状況が変わらなければ、ガザの人々が類を見ない破壊に見舞われた最近の100日間は、次の100日間の序章に過ぎないものとなる」
「無制限の人道支援と、破壊と殺害の終結がなければ、ガザの女性と少女の置かれた状況について今日どれほど嘆いたとしても、明日にはさらに嘆くことになる」
ガザにいる女性や少女は安全、薬、医療、避難場所を奪われ、差し迫った餓死および飢餓に直面しており、そして何よりも、希望と正義を奪われていると、バフース氏は語った。
国連女性機関が発表した、ガザの危機が女性や少女に与える影響に関する「ジェンダー警報」によれば、ガザ地区の死者、負傷者、避難者の大半は女性だ。避難した190万人のうち、100万人近くが女性や少女だという。彼女たちは「ガザの全ての場所、全ての人が安全でない」状況の中で、頼りない避難所への避難を強いられている。
同機関は加えて次のように述べた。「避難するかどうか、いつ、どうやってするか、どこに行くかについての極めて難しい決断は性別によって異なる恐怖や経験に縛られ、避難経路には攻撃や嫌がらせといった性別に基づくリスクがある」
国連女性機関の推計では、戦争期間中に少なくとも3,000人の女性が夫を亡くし、一家の大黒柱となって、保護と食糧支援を今すぐ必要としており、少なくとも10,000人の子どもが父親を亡くした。多くのこのような家族が、若年結婚などの苦肉の策に頼らざるを得なくなることが危惧されている。
Situation in #Gaza:
— UN Women (@UN_Women) January 19, 2024
📣 Around 70% of those killed are estimated to be women and children.
📣 2 mothers are killed every hour.
📣 Close to 3,000 women have been widowed.
📣 1,000,000 women and girls are displaced.
Read our new Gender Alert: https://t.co/cahuBrsKR5 pic.twitter.com/AtDGubTMwN
同機関はまた、「10月7日の攻撃の際の悪質な性的暴行やその他の性別に基づく暴力の報告に対する深い懸念」を改めて表明した。そして、責任を負う人々が追求されること、すべての被害者に正義と支援が提供されること、ハマスが拘束するイスラエル人の人質全員が即時かつ無条件に解放されることを繰り返し求めた。
「どこで、いつ、誰に対して行われたかにかかわらず、あらゆる性的暴行および性別に基づく暴力を、我々は明確に非難する」と、バフース氏は述べた。「10月7日に被害を受けた全ての人々のために、責任追及を改めて求める」
「また、ガザで拘束されている人質の家族が、想像を絶する悲痛の中で愛する人の帰りを待って100日以上が経つ。苦しみに直面する中での家族たちの勇気と、平和へ向けての注力には頭が下がる。私は改めて、全人質の即時かつ無条件の解放を要請する」
同氏はまた、女性や少女のための重要な支援やサービスなどの援助をガザの全ての人々に届けられるようにするための、即時の人道的停戦と、無制限の人道的アクセスの確立を繰り返し要請した。
「平和を実現すべき時だ」と、バフース氏は述べた。「我々はイスラエルとパレスチナの全ての女性および少女に対してこの責任を負っている。これは彼女たちの紛争ではない。彼女たちはこれ以上犠牲となるべきではない」