• ガザ保健省によると、イスラエル軍の攻撃により、過去24時間で165人が死亡、280人が負傷し、2024年に入ってからの1日当たりの最大死者数を記録した

ドーハ／ガザ：イスラエルは20日、ガザ地区全域の標的を攻撃する一方、南部のラファ地区に避難しているパレスチナ人に対し、ハマスが拘束している人質の捜索を支援するよう求めるビラを飛行機から投下したと住民は述べた。

住民や武装勢力によると、パレスチナ人戦闘員は、イスラエルが軍隊を撤退させ、小規模な作戦に移行し始めたガザ北部のジャバリア地区で、東部郊外に押し戻そうとする戦車と交戦した。

イスラエル軍は、ガザ北部で部隊の近くに爆発物を仕掛け、戦車にミサイルを撃ち込もうとする武装集団を戦闘機で攻撃し、ガザ全域の標的を攻撃していると述べた。

イスラエルがハマスに対する作戦を拡大しているという南部のハーン・ユーニス地区では、目撃者によれば、戦車が一晩中ナセル病院周辺を砲撃し、ここ数日で最も激しい砲撃となった。

ナセル病院は現在、未だ機能しているガザ最大の病院である。イスラエルはハマスの戦闘員がナセル病院を含む病院内外で活動していると主張するが、ハマスと医療スタッフはこれを否定している。

イスラエル軍によると、ハーン・ユーニスで軍事施設を急襲し、即使用可能なロケットランチャーを無力化し、戦闘機が銃撃者２名を攻撃した際、地下に隠された爆発物を発見した。

住民らによると、日暮れとともに、ガザ北端のジャバリア、南部のハーン・ユーニスとラファでは、イスラエル軍の戦闘機と戦車による砲撃が激化した。

保健当局によると、イスラエル軍の空爆がジャバリアの民家を直撃し、5人が死亡した。ラファでは、イスラエル軍の空爆がラファ市の中心部で車を直撃し、4人が死亡し、負傷者が出たと医療関係者が述べた。

イスラエル軍は、この報告を確認していると述べた。

ガザ保健省は、イスラエル軍の空爆により、過去24時間で165人が死亡、280人が負傷したと発表し、2024年に入ってからの1日当たりの最大死者数を記録した。

1日あたりの死者数では戦闘員と非戦闘員を区別していないが、10月7日の開戦以来、死亡した24,927人のパレスチナ人のほとんどは民間人であると保健省は述べている。

戦闘はガザだけにとどまらない。イスラエルは20日、シリアの首都ダマスカスを攻撃し、イランのイスラム革命防衛隊員5名と不特定多数のシリア軍兵士が殺害されたとイランが発表した。

レバノン南部では、20日のイスラエルによる攻撃で、車に乗っていたハマスのメンバー2人が死亡したと、レバノンの治安筋3人がロイターに語った。ハマスとイスラエル軍からの即座のコメントは発表されていない。

10月7日にハマスの戦闘員がイスラエルに侵入し、イスラエルの町や基地を襲い、民間人を中心に1200人を殺害し、253人の人質をガザに連れ去ったことを受けて、イスラエルはガザのハマス殲滅を誓っている。

イスラエル軍はこれまでに約9000人の武装勢力を殺害したという。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は18日、ハマスが敗北し、残りの人質が解放されるまで戦争を続けることを誓った。

国連によれば、100日以上にわたる戦争で、イスラエルの空、陸、海からの攻撃によりガザの大部分が破壊された。230万人の住民のほとんどは避難を余儀なくされ、その多くは繰り返しの移動を強いられ、風雨や病気から身を守るのにほとんど役に立たないテントに避難している。

100万人以上のパレスチナ人が避難しているラファでは、イスラエルが33人の人質の写真を掲載したアラビア語のビラを投下し、避難民に連絡を取るよう促した。

「家に帰りたいですか？この中に見覚えのある人がいたら連絡してください」とビラには書かれている。

ガザ北部の住民の一人、アブ・アリさんはロイターに対して、「イスラエル軍は、抵抗勢力のせいで人質と連絡が取れないので、住民に協力を求めているのです。ネタニヤフ首相、戦争を終わらせて、人質を取り戻してください」と語った。

ハマスに拘束された人質のうち100人以上が、11月の短期停戦中に解放された。イスラエルによれば、132人がガザに残っており、うち27人が拘束中に殺害されたという。

イスラエルでは、人質の家族が海岸沿いの都市カイザリアにあるネタニヤフ首相の住居の前でキャンプを張った。

「首相は取引を選び、人質事件を終わらせる必要がある」と、息子イダンさんがガザで拘束されているエリ・スティヴィさんは語った。

ロイター