ロンドン/ワシントン:米国と英国は25日、紅海の商船に対する攻撃を支援または指示したとして、武装組織フーシ派の幹部4人に制裁を科したと発表した。
フーシ派の攻撃は、世界の海運を混乱させ、世界的なインフレ懸念を巻き起こした。また、フーシ派の攻撃により、イスラエルとハマスの戦争の影響が中東を不安定化させるとの懸念も深まっている。
制裁対象となったのは、フーシ派のモハメド・ナーセル・アル・アテフィ防衛大臣、フーシ派海軍のムハンマド・ファドル・アブド・アル・ナビ司令官、沿岸防衛軍のムハンマド・アリ・アル・カディリ長官、そして米英両政府がフーシ派の調達責任者と説明するムハンマド・アフマド・アル・タリビ氏である。
「フーシ派による商船とその民間人乗組員に対する執拗なテロ攻撃は、国際的なサプライチェーンと、世界の安全保障、安定、繁栄に不可欠な航行の自由を妨げる脅威となっている」と、米財務省のブライアン・ネルソン次官(テロ・金融情報担当)は声明で述べた。
「本日の英国との共同行動は、こうした攻撃を阻止するためにあらゆる権限を活用するという我々の集団行動を示すものだ」と付け加えた。
英国は、4人は「イエメンの平和、安全、安定を脅かす」行為に関与していると述べた。
米国の措置により、制裁対象者の米国内の資産が凍結され、米国人との取引が禁止される。
22日、米英軍はイエメンで、親イラン武装組織フーシ派の地下貯蔵施設や、同組織が紅海の船舶に対して使用するミサイルや監視能力を標的に、新たな攻撃を実施した。
ロイター