
エルサレム:イスラエルは次のラマダン(断食月)期間中、イスラム教徒がエルサレムのアル・アクサ・モスクに立ち入ることを、安全上の必要性から一部制限すると、ベンヤミン・ネタニヤフ首相が19日に発表した。
ガザ戦争におけるイスラエルの主敵であるハマスは、この制限案を非難し、パレスチナ人に対し、制限案に反対する動員を呼びかけた。
イスラム教徒にとって世界で最も神聖な場所のひとつであるアル・アクサは、エルサレム旧市街の丘の上にあり、ユダヤ教徒にとっても聖書の時代に神殿があった場所として崇められている。この場所への立ち入りに関する規則は、特にラマダン(今年は3月10日前後から始まる)を含む祝日の間、しばしば緊張の原因となってきた。
イスラム教徒のイスラエル人によるアル・アクサへの立ち入りを禁止する可能性について問われ、ネタニヤフ首相の事務所は次のように答えた。「首相は、専門家が決める安全保障上の必要性の範囲内で、礼拝の自由を認めるというバランスの取れた決定を下した」
それ以上の詳細は明らかにしていない。
ネタニヤフ政権の極右連立パートナーであるイタマル・ベングビール公安相は、イスラエルを憎む人々がこのイベントを利用してハマス指導部への支持を示し、暴力を扇動するのではないかと述べた。
「神殿の丘での勝利の祝いに何万人もイスラエルを憎む人々が参加することは、イスラエルに対する安全保障上の脅威である」とベングビール氏は語った。
ハマス側は、この制限案を「シオニストの犯罪行為の継続であり、パレスチナ人民に対するテロ占領政府の過激派入植者グループによる宗教戦争である」と非難した。
同組織は、イスラエル、エルサレム、ヨルダン川西岸地区のパレスチナ人に対し、「この犯罪といえる決定を拒否し、占領軍の傲慢と横暴に抵抗し、アル・アクサ・モスクで堅固かつ確乎として立ち上がるために動員に参加する」よう呼びかけた。
ロイター