
カイロ:米中央軍(CENTCOM)は26日早朝、イエメンのフーシ派が24日に米国が所有・運航する米船籍の石油タンカー「MVトーム・ソー」を標的とし、アデン湾で対艦弾道ミサイルを発射したとみられるが、このミサイルは命中しなかったと発表した。
米中央軍はXの投稿で、ミサイルは海面に落下し、被害や負傷者はなかったと明かした。
新イラン勢力のフーシ派は25日、ガザのパレスチナ人との連帯を示すため海上交通路への攻撃を続けており、その一環としてタンカーを攻撃したと述べた。
米中央軍によれば、米軍は同じ25日、紅海南部の上空で「自衛」のために片道攻撃用の無人機2機を撃墜したという。
イエメンで最も人口が多い地域を支配しているフーシ派は、イスラエルがガザで行っている軍事侵攻への抗議として、11月19日以降、商船に向けて爆薬を搭載したドローンやミサイルを発射している。
イスラエルとパレスチナのイスラム組織ハマスとの戦闘から生じる混乱は、中東の他の地域にも広がりを見せている。フーシ派が主要航路を攻撃する他にも、レバノンでは親イラン組織のヒズボラが、イスラエルとレバノンの国境沿いでイスラエルと火力の応酬を展開し、イラクでは武装組織が米軍の駐留基地に対する攻撃などを行っている。
ロイター