
ドバイ:超高層ビルの立ち並ぶドバイが拠を構えるアラブ首長国連邦で、中央銀行が日曜日、新型コロナウイルスのパンデミックの経済的影響を食い止める措置として、270億ドルの景気刺激策を発表した。
資金は同国の銀行支援に使用され、貸付金額の制限は緩和されることになる。
新型コロナウイルスの世界的なパンデミックが学校閉鎖、スポーツ等のイベントのキャンセル、感染拡大の打撃を受けた地域での全面的な封鎖などを引き起こすなか、中東では、この事態を乗り切りつつ経済を活性化すると誓約する国が増えている。
ほとんどの人にとって、新型コロナウイルスは発熱や咳といった軽度~中度の症状を引き起こすのみだが、 高齢者や基礎疾患があるなど、人によっては肺炎などの深刻な病気を引き起こす場合もある。
ほとんどの人は軽度~中度の症状を訴えるだけで数週間で回復するが、このウイルスは非常に感染力が強く、目に見える症状のない個人によって拡散される可能性がある。
新型コロナウイルスは100か国以上に拡大し、世界中でこれまでに15万人以上を感染させ、5,700人以上を死亡させた。中東で最も大規模に集団発生が発生している国はイランで、同国の感染者は13,000人近くに上り、死亡者は600人を超えた。
世界中で7万人以上が感染後に回復している。
中東諸国は全面的な渡航制限を課し、公共イベントをキャンセルしたほか、場合によっては必要不可欠でない企業や部署を今後数週間閉鎖するよう呼びかけている。
ドバイ・パークス&リゾーツは、3月末まで閉鎖すると発表した。
アブダビでは、遊園地やルーブルアブダビを含む美術館・博物館が3月末まで閉鎖される。
一方クウェート政府は、ウイルス感染拡大を遅らせる対策としてショッピングモールや美容サロン、理髪店を閉鎖した。
当局はカフェの開店継続は許可しているが、入店するのに一度に並べる顧客数を5人までとし、互いに1メートルずつ離れて待つ必要がある。
これとは別に、サウジアラビアも独自の130億ドル景気刺激策を発表した。