
ドバイ: 国営メディアが報じたところによると、イランのイブラヒム・ライシ大統領のヘリコプター墜落事故による来月の早期選挙に向け、著名な保守派であるアリ・ラリジャニ元国会議長が金曜日に候補者登録を行った。
最高指導者ハメネイ師の盟友であるラリジャニ氏は、記者団に対し、強力な国防を維持しつつ、イラン国民が直面する経済問題の解決と「(米国の)制裁の解決」に注力すると語った。
ラリジャニ氏は、2021年の大統領選に立候補することを、候補者を審査する聖職者主導のガーディアン評議会から禁じられている。しかし、あるイラン関係者がロイターに語ったところによると、ラリジャニ氏は、強硬派の評議会によって失脚させられないとトップから確約された後、出馬を決めたという。変更の理由は明らかにされていない。
元中央銀行総裁のアブドルナセル・ヘンマティ氏も、金曜日に出馬届を提出した候補者の一人である。ヘンマティ氏は控えめな穏健派で、2021年の大統領選挙にも出馬している。
イランは木曜日、6月28日の選挙に向けた候補者登録を開始した。
かつて、イランの究極の意思決定者であるハメネイ師の後継者と目されていたライシ氏の突然の死は、イランの次期指導者選びに影響を与えようとする強硬派の競争を引き起こした。
5日間の登録期間を経て、ガーディアン評議会は大統領選に立候補する候補者を審査する。穏健派の政治家たちは、12人のメンバーで構成されるガーディアン評議会が強硬派候補のライバルを失格させていると非難している。
投票用紙の選択肢が制限されていることや、政治、社会、経済のさまざまな危機に対する不満が高まっていることから、投票率は低下する可能性がある。
イランでは聖職者と選挙で選ばれた人物が複雑に絡み合うが、核政策や外交政策などすべての国家的な問題についてはハメネイが最終的な決定権を持っている。しかし、選挙で選ばれた大統領は、悪化する経済的苦境に取り組む責任者となる。
20年前にハメネイの事務所を4年間仕切った元核交渉責任者のサイード・ジャリリ氏は、木曜日に選挙に登録した最初の強硬派である。
ジャリリ氏は2013年に大統領選に立候補して落選し、2021年のレースからは撤退してライシ氏を支持していた。
元革命防衛隊員で、ライシ党首とつながりのある投資ファンドを率いるパルビズ・ファタハ氏も候補者として登録する可能性がある。
モフバー暫定大統領も候補者としてイランのメディアに取り上げられている。
また、控えめな穏健派政治家も何人か参戦しそうだ。
ロイター