
ウィーン:国連の原子力監視団は木曜日、テヘランのIAEAに対する協力不足を批判する理事会決議の1週間後に、イランが核開発能力をさらに拡大していると発表した。
AFPに送られた声明によれば、国際原子力機関(IAEA)は、テヘランがナタンズとフォルドウの濃縮施設にさらなるカスケードを設置していると伝えたという。
ある外交筋は、この進展は “穏健 “だと判断した。
カスケードとは、ウラン濃縮の過程で使われる一連の遠心分離機のことである。
先週、IAEAの理事会(35カ国)でイギリス、フランス、ドイツ(中国とロシアは反対)が提出した動議は、2022年11月以来初めてのものだった。
テヘランが「性急で賢明でない」と非難したこの決議は、イランの核活動がエスカレートし、欧米諸国がテヘランが核兵器開発を目指しているのではないかと懸念している中で出された。
現段階では象徴的なものではあるが、この問責決議はイランに対する外交的圧力を高めることを目的としており、この問題を国連安全保障理事会に付託する可能性もある。
過去にも同様の決議案が出されたことがあり、テヘランは核施設から監視カメラやその他の機器を撤去し、ウラン濃縮活動を活発化させることで反発している。
IAEAによれば、イランは非核兵器国の中で唯一、兵器級ギリギリの60%という高レベルまでウランを濃縮する一方、大量のウラン備蓄を続けている。
IAEAは、テヘランは核開発計画を大幅に強化し、現在では数発の原爆を製造するのに十分な材料を保有していると発表している。
イスラム共和国は、2015年に世界の列強と結んだ核協定の約束から徐々に離脱している。
この画期的な協定は、イランに核開発計画の抑制と引き換えに西側の制裁からの救済を提供するものだったが、2018年にドナルド・トランプ大統領(当時)の下でアメリカが一方的に離脱したことで崩壊した。
協定の復活に向けた努力は、今のところ失敗に終わっている。
AFP