
ベイルート:シリアの内戦の3月の民間人死亡者数は103人となり、2011年に内戦が始まって以降、非戦闘員の月間死者数は最も少なくなったと、戦争監視団が水曜日に発表した。
死者数全体のうち、51人はシリア政府軍による砲撃と空爆で死亡したと、イギリスに拠点を置くシリア人権監視団が述べた。
残りの死者の多くは、残留爆発物によるものか、詳細不明の「暗殺」によるものだと、同監視団は付け加えた。
2月の民間人の死者数は、3月の倍以上となっており、当時、シリアの最後の主要な反政府勢力の砦に対する政府軍の攻撃はまだ激しく行われている最中だった。
同監視団によると、その月の死者数は275人に上ったという。
シリアの内戦では、9年前に始まって以降、38万人以上が死亡している。
内戦が始まって以降、1ヶ月間の民間人死者数が最も多くなったのは、2016年7月の1,590人で、当時、反体制派と政府軍の間の戦闘は、北部のアレッポ県で激化していた。
3月上旬、シリア政府は、体制の同盟国ロシアが仲介した停戦が発効したことを受け、反体制派およびシリア北西部の過激派に対する軍事攻撃を停止した。
ロシア政府が支援する軍事行動により、12月以降同地域の100万人近くの人々が家を追われ、これまでに度々発生してきた暴力から避難を余儀なくされた家族で既に溢れているインフォーマルな居住地に負担をかけた。
家を追われた人々の運命は、同国で新型コロナウイルスの感染が拡大する中、援助団体の主な懸案事項となっている。このウイルスでは2人が死亡し、さらに8人が感染している。
国連は新型コロナウイルスの脅威と闘うため、全土に停戦を訴え、一方援助団体はパンデミックが超満員の避難キャンプやすし詰めの体制派の収容所で猛威を振るうことになると、医療の大惨事になるとと警鐘を鳴らしている。
AFP通信