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イラク人 ウイルスによる打撃・経済の停滞化の貧困家庭支援のために結集

COVID-19の被検査者は4,000万の人口のうちの数千人のみ (ファイル/ AFP)
COVID-19の被検査者は4,000万の人口のうちの数千人のみ (ファイル/ AFP)
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05 Apr 2020 09:04:43 GMT9
05 Apr 2020 09:04:43 GMT9
  • 保健省は56のコロナウイルスによる死亡を報告
  • 世界銀行によれば、イラク人の5人に1人が貧困線下にいる

バグダッド: 新型コロナウイルスを封じ込めのための政府の厳格な夜間外出禁止令の下、バグダッドの荒れ果てた歩道で、マスクと手袋をした少数のボランティアが貧困家庭のための食糧配給パッケージを作っている。

「私たちがしていることは、社会に対する人道的義務であり、それができる余裕のある人は誰もが同じことを行うべきです」とイラクの首都東部の人里離れた店先の外で保存食を詰める50代のイラク人ビジネスマン、アブハシムは語った。

保健省はCOVID-19により56名のイラク人が死亡し、800名以上が感染したと報告した。しかし、検査されたのは4,000万の人口のうちの数千人のみであり、多くの人が実際の数は、はるかに多いと考えている。

新型コロナウイルスのパンデミックを阻止するために、当局は全国的なロックダウンを実施し、学校とほとんどの店舗に閉鎖を命じた。

政府は数百万人に給与と年金を支払ってはいるが、イラクの質素な民間部門の経済は一夜にして行き詰まっている。

イラクはOPECで2番目に大きな石油生産国だが、トランスペアレンシーインターナショナルによれば、世界で最も腐敗している20か国にランク付けされている。世界銀行は、イラク人の5人に1人が貧困線下で生活していると報告している。

当局に頼るのは賢明ではないと考え、若い活動家、地域社会の人々、地元の宗教指導者たちが、収入のない人々を支援しようと集結した。

寄付金でレンズ豆などの豆類、米、砂糖などの必需品を購入し、物資をビニール袋に詰め、検問所を通り街中に配布する。

イラクのシーア派イスラム教徒で、450世帯以上への食糧配給支援を行っているムスタファ・イッサ氏(31)は、AFPに対し、宗教的義務を感じ支援を行っていると語った。

「1990年代に禁輸措置が取られていたときとは状況が異なります」と彼は述べ、元独裁者サダムフセインの下でイラクに課された、基本的な食料さえも入手できなくなった深刻な国際制裁について言及した。

「現在、バグダッドの食糧は潤沢ですが、人々はそれを買うことができません。私たちがサポートする建設労働者の8人家族は、突如収入がなくなりました。別の男性は食糧を買うために彼の調理用ガス缶を売りました。彼らの3分の1は自身の携帯電話を売りました」と彼は語った。

特に夕食の席など、豊かさと寛大さを重視する社会において、助けが必要だと認めないほど誇り高い人々がいる。

「一人の女性は別のモスクへ助けを求めるために、市内を半分ほどの距離を歩きました。近所の人は誰も彼女に気付かないでしょう」とイッサ氏は話した。

ある政府高官はAFPに対し、5月までに人口のほぼ半数が食料不足になる可能性があると述べ、当局は補助金の選択肢を検討していたと付け加えた。

国は米、肉、小麦を含むほとんどの基本食料品を輸入している。当局は、イラクの600億ドルの備蓄は食料輸入の1年分以上をカバーできると語ったが、土曜日に指名されたアドナン・ズルフィ首相は、政府が公的機関の賃金引き下げを行う必要性に関して懸念を表明した。

イッサ氏は一か八かの行動に出ることはなかった。

「この危機がいつ終わるのかわかりません。 7月まで続く可能性があります。一部の人は今後のために蓄えています」と彼は言った。

「これはDaesh(ダーイシュ)よりも危険です」と彼は付け加え、2014年にイラクの3分の1まで勢力を伸ばしたDaeshについて言及した。

この紛争は、イラクの老朽化した医療インフラをさらに破壊し、COVID-19感染件数の急増が医療機関を崩壊させる恐れがある。

国家予算の90%以上を石油収入に依存しているイラクも、過去10年以上で最低の原油価格に直面しており、麻痺状態にある政治階級が新内閣で合意に達することができていない。

一部のイラク人は公衆衛生を自らの手で対処している。

アサード・アルサーディ氏(40)は、バグダッドの家を簡易的な作業場に変え、COVID-19の感染を防ぐためのフェイスマスクを製造した。

「パンデミックが急速に広がり、それに対抗するための最もシンプルな方法が入手できませんでした」とサーディは語った。

彼はミシンを2台購入し、現在1日に約1,000枚のマスクを生産している。これらは10枚パックで貧困家庭に配布される。

サーディ氏は、設備の整っていない医療従事者のために、他の種類の保護具を作ることも検討している。

このような草の根の取り組みは、南部の州都から石油に富む港湾都市バスラにまで及んでいる。

広く保守的で、労働年齢の女性が15%しか雇用されていない国において、イラク人女性が一部活動を率いている。フリーフード、困窮するイラク人への分散的な金銭支援、家主による家賃支払いの一時停止など、政府や政治的指令から独立した取り組みである。

イラク西部の農場経営者であるモハマド・ジャボリー氏は、食糧配給を計画し、家主に家賃の引き下げを促し、恵まれない人々に対する義務感を表明した。

「神がこの大流行から私たちを救うまで、困っている人々を助けることが私たちの義務です」と彼は言った。

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