• バイデン大統領とネタニヤフ首相の関係は、10月7日のハマスの奇襲攻撃に端を発した戦争をめぐって緊張
• ネタニヤフ首相は金曜日、フロリダ州で共和党のドナルド・トランプ候補と会談

ワシントンDC：イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は木曜日、両首脳がガザ停戦に関しホワイトハウスで初めて会談した際、ジョー・バイデン大統領の残りの任期中も、共に協力して諸問題に取り組む準備ができていると述べた。

ネタニヤフ首相は、大統領執務室という歴史的な場所で握手を交わした後「50年にわたる公務と、イスラエル国家への支援に感謝したい。そして今日の会談、また数ヶ月間、共に協力して諸問題に取り組めることを楽しみにしています」と述べた。

バイデン大統領は日曜日、米大統領選からの辞退を表明し、世界中を驚かせた。現在、カマラ・ハリス副大統領が民主党の候補者になることが決まっている。ネタニヤフ首相はホワイトハウスでハリス副大統領とも個別に会談する予定だが、これはバイデン副大統領が残り6ヶ月の任期中、実質名ばかりの大統領となるという、新たな政治的現実を反映したものだ。この会談は、ハリス氏が11月に勝利すれば、イスラエルによるガザでの戦争に対してより厳しいアプローチを取るようになるとの懸念があるためだ。

バイデン大統領とネタニヤフ首相の関係は、10月7日のハマスの奇襲攻撃によって引き起こされた戦争における、イスラエルの行動をめぐって緊迫しているが、同大統領は強力な軍事的・政治的支援を続けている。大統領在任中に両首脳が会ったのは、昨年9月のニューヨークと、奇襲攻撃後にバイデン氏がイスラエルを訪れ、テルアビブの空港の駐機場でネタニヤフ首相と抱き合ったときと、今回の計3回だけだ。今回の会談は、ネタニヤフ首相が水曜日のアメリカ議会での強烈な演説で、ハマスに対する「完全勝利」を誓った後であった。

バイデン氏とネタニヤフ首相はこの後、ガザで拘束されているアメリカ人人質の家族に面会する予定だ。

ネタニヤフ首相の演説後、国会議事堂付近で大規模な抗議デモが発生したため、ホワイトハウスは金属製のバリアで囲まれ、警官が出動した。

ハリス副大統領は木曜日、ドナルド・トランプ氏の共和党が民主党を親ハマスと決めつけ、デモ隊がアメリカ国旗を燃やしたことを「低俗」で「反愛国的」だと非難した。

バイデン大統領は、日曜日にアメリカ大統領選挙から辞退すると表明した、ゴールデンタイムの演説で、戦争を解決することが最優先事項であり続けることを明言した。「ガザでの戦争を終結させ、中東に平和と安全をもたらし、人質を全員救出できるよう働き続けるつもりだ」とアメリカ大統領は続けた。

米政権高官は水曜日に、ガザ戦争に関する交渉は「最終段階」にあり、バイデン氏はネタニヤフ首相との「合意の摺り合わせ」を試みるだろうと述べた。

ハリス副大統領はこれまで、イスラエルの戦争遂行に対してより率直な発言をしており、大統領候補として政策を転換するのではないかとの憶測を呼んでいる。米政府高官は、午後4時半（日本時間21時半）にネタニヤフ首相と会談する「大統領と副大統領の間に、明確な政治的意見の差異はない」と述べた。

ネタニヤフ首相は金曜日、フロリダ州のマー・ア・ラゴ邸で共和党のドナルド・トランプ候補と会談する。

元大統領は木曜日の朝、イスラエルにガザでの戦争を速やかに「終結」させるよう促し、イスラエルの対外的なイメージが損なわれていると警告した。

バイデン氏は10月7日以来、イスラエルを支持してきたが、ガザ戦争によるパレスチナ人の死者数をめぐってイスラエルへの批判を強めており、瓦礫と化した同領土への援助が制限されていることを批判している。

イスラエルの公式発表に基づくAFPの集計によると、10月7日のハマスの奇襲攻撃により、イスラエルでは1,197人が死亡した。その日人質となった251人のうち、111人はいまだにガザ地区内で拘束されており、そのうちの39人は死亡したと軍が発表している。

ハマスが統治するガザの保健省が提供したデータによれば、戦争が始まって以来、イスラエルによるガザ地区での軍事作戦で39,100人以上のパレスチナ人が死亡している。

イスラエル軍によると、10月27日の地上攻撃開始以来、ガザでの軍事作戦で327人の兵士が死亡している。

AFP