チュニス：アルジェリアとの国境近くの砂漠地帯で少なくとも2人の移民の遺体が見つかった、と司法当局者と目撃者は11日に述べた。

7月3日に地元住民と移民の間で口論が起こり、チュニジア人男性が殺害されたことで人種間の緊張が高まった。その後、サハラ以南の国々からの移民数百人がチュニジアの港湾都市スファックスから逃げ出したり、追われたりするようになっている。

アルジェリアやリビアに面するチュニジアの国境付近の辺鄙な砂漠地帯では、多くの人々が過酷な環境の中で自活を余儀なくされている。
 およそ10日前に1体の遺体が（アルジェリア国境近くの）ハズア砂漠で発見され、10日の夜には別の遺体が発見された、と南東部のトズール地区裁判所で報道官を務めるニザール・スカンダー氏はAFPに語った。

「どちらの遺体も男性で、救助隊は昨日発見した遺体の回収を終えています」と、安全上の理由から匿名を希望した目撃者は付け加えた。

地元で商人として働くこの目撃者は、1週間で2つの車両集団が砂漠へ移民を輸送している様子を目にしており、ハズア周辺には100人近くが取り残されている、とAFPに語った。

「これらの移民の多くは、住民が食料や水を与えてくれる地域内のオアシスにたどり着こうとしています」と目撃者は述べた。

スカンダー氏は、2名の死因を正確に特定するため、当局が「不審死」の調査を開始したと発表した。

スファックスは、ヨーロッパにたどり着くことを望む多くの移民が出発点とする街である。この街での移民への弾圧は、刺し殺された41歳のチュニジア人男性の葬儀の後で勃発した。

援助団体や人権団体は、緊急課題として立ち往生している移民を支援するよう求めている。

ヒューマン・ライツ・ウォッチ（HRW）によると、緊急支援の提供がなければ、アルジェリアとの国境付近にいる多くの移民が「命の危険にさらされる」という。

同監視団体は、この地域に150人から200人の移民がいると推定している。

数日前、HRWはアルジェリア国境付近で「数人」の移民が死亡したと述べた目撃者を引用した報告書を掲載した。

ギニアからの移民でファーストネームのみを名乗ったママドゥ氏は10日、国境のアルジェリア側からAFPの電話取材に応じた。

「どうか私たちを助けてください。赤十字をここに送れるなら、お願いします。さもなければ死んでしまうでしょう。ここには何もありません。食べ物も水もありません」と彼は語った。

11日、再び彼に電話連絡を取ることはできなかった。

チュニジアでは、2月にカイス・サイード大統領が不法移民の「大群」が国に暴力をもたらしていると非難し、人口構成を変えようとする「犯罪計画」を主張した後、人種差別的な動機による暴行が増加している。