
ガザ地区:ガザ地区で25年ぶりに記録されたポリオ患者によって、保健ワーカーや援助機関は、戦争で荒廃したパレスチナ領土で集団予防接種を実施するための厳しい障害と戦っている。
イスラエルによるガザの支配者ハマスに対する戦争が始まって10ヶ月以上経つが、絶え間ない空爆、包囲された領域への援助の制限、夏の暑さなど、すべてが命を救う予防接種活動の実行可能性を脅かしている。
それでも、国連機関が8月31日に開始できるとしている大規模なキャンペーンを支援するための機材は、すでに現地に到着している。
ヨルダン川西岸地区のパレスチナ保健省は先週、ヨルダンでの検査で、ガザ中心部のワクチン未接種の生後10ヵ月の乳児からポリオが確認されたと発表した。
国連によると、ガザでは6月に同領土の廃水から採取されたサンプルから2型ポリオウイルスが検出されたものの、25年間感染者は出ていなかった。
ポリオウイルスは感染力が非常に強く、下水や汚染された水を通じて感染することが多い。
この病気は、主に5歳未満の子どもに感染する。
奇形や麻痺を引き起こし、死に至る可能性もある。
国連機関、世界保健機関(WHO)、子どものための機関ユニセフによると、ガザ全域で64万人の子どもたちにワクチンを接種する詳細な計画を立てているという。
しかし、イスラエルの壊滅的な軍事作戦が大きな課題となっている。
国連パレスチナ難民救済機関(UNRWA)のジュリエット・トーマ広報官は、「空爆が飛び交う空で、これだけの規模と量のワクチン接種キャンペーンを行うのは極めて難しい」と述べた。
国連の計画では、708チーム、2,700人の保健ワーカーが参加し、WHOがこの活動を監督することになっている、と同機関のパレスチナ地域代表であるリチャード・ピーパコーン氏は述べた。
ユニセフは、ワクチンがガザに持ち込まれ、ガザ全域に配布される際のコールドサプライチェーンを確保する、とスポークスマンのジョナサン・クリックス氏は述べた。
冷蔵庫を含むコールドチェーンの機材は、水曜日にイスラエルの主要国際空港に到着した。
AFP