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レバノン在住の米国民、ベイルートの方が『安全』としてCOVID-19をめぐる本国送還を拒否

レバノンに住む米国民は、コロナウイルス蔓延の中、首都ベイルートにいる方が「安全」として、米国政府からの本国送還の申し出を断った模様である。(ロイター / ファイル写真)
レバノンに住む米国民は、コロナウイルス蔓延の中、首都ベイルートにいる方が「安全」として、米国政府からの本国送還の申し出を断った模様である。(ロイター / ファイル写真)
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10 Apr 2020 02:04:23 GMT9
10 Apr 2020 02:04:23 GMT9

アラブニュース

  • 米国よりもベイルートにいる方がコロナウイルスからの安全が保たれるように思えると、米国民がCNNに対して発言

ロンドン: レバノンに住む米国民は、コロナウイルス蔓延の中、首都ベイルートにいる方が「安全」として、政府からの本国送還の申し出を断った模様であるとCNN は報じた。

同ネットワークとのインタビューで、米国人のカーリー・フグレイさんは「おそらくここレバノンの方が安全でしょう」と語った。

モンタナ出身のこの人道活動コンサルタントは、ベイルートでウイルスの危機が深刻になったこと、さらに故国に帰るデンマーク人の友人からそうするように忠告されたことから、ベイルートから米国に戻ることを考えていた。

しかし、彼女はとどまることに決め、レバノンは3月19日から無期限で国境を封鎖している。

「個人的な理由と私たちが行っているウイルス関連の計算の組み合わせを元に決心しました」とフグレイさんはCNNに伝えた。

米国がCOVID-19大流行による世界最悪の影響を受ける国となったことで、ベイルート在住の他の多くの米国民も同様の決心をしている。

先週、米国政府はチャーター便で国民と永住者を1人あたり2,500ドルで米国に帰国させることを申し出たが、レバノンに在住する一部の米国人は拒否する旨をツイートした。

「そうよ、ママ、私は帰国しないわ」とベイルート在住のジャーナリスト、アビー・シーウェルさんは伝えた。

あるレバノン人ジャーナリストは、「今回に限っては、米国がここより安全でないと思う」と反応した。シーウェルさんの母親メグ・シーウェルさんは、「実際、現時点では同意せざるを得ないわ」と答えた。

米国大使館からの申し出は彼女にとっての選択肢にもならなかったと、シーウェルさんはCNNに語った。

「私が読んでいるあらゆる記事から、症例数、予防策またはその欠如、医療システムに対する過剰な負荷という点で、状況は米国の方が悪くなっています」と彼女は話す。

「また、私は何年も海外に住んでいるので、米国では健康保険に加入していません。そのため、戻って病気になった場合、自腹で何千ドルも支払うことになるのです。」

もう一人の米国民ダリン・ハウランドさんは、ベイルートで仕事を続けることを決心し、本国送還の申し出も断った。

https://twitter.com/sewella/status/1245424280831168513?s=20

「私は今後無期限にここに留まるつもりです。米国の状況が相当に悪いという事実から、米国よりもレバノンにいる方が安全なのは、ある意味初めてのことと言えるでしょう。(レバノンの政治的・経済的)状況がどうであれ…こちらの方がマシだと私は思います」とハウランドさんは語った。

「レバノンにいる米国人の友人全員が、ここに残ることに決めました。」

米国大使館が4月5日にレバノンから95人の米国民を空輸したことを米国務省は発表した。国務省の統計によると、レバノンには数千人の米国民が居住しており、その多くは米国とレバノンの二重国籍を保有している。

「国務省は、海外にいる米国民の安全と安心を最優先しています。私たちは日々世界中で、COVID-19大流行に起因する歴史的な難題への対処に挑んでいます」と、当局者はCNNに語った。

木曜日現在、米国ではウイルスへの感染が450,000症例を超え、16,000人が死亡している。一方、レバノンでは582症例で死者は19人となっている。

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