
ベイルート:ロイターが確認した政府文書によると、シリア政府は、バッシャール・アサド大統領のいとこで、シリアで最も裕福な男性の一人であるラミ・マクルーフとその妻子が所有する資産の差し押さえを命じた。
5月19日と捺印され、シリア財務大臣が署名したこの文書には、シリアの通信規制当局に所有する金額の支払いを保証することを目的とした「予防的差し押さえ」と記されている。
かつてアサドの側近の中心にいたマクルーフは、彼の携帯電話会社シリアテルが負っていると政府が言うところ資金をめぐって当局と対立していた。前例のない公での争いは、支配層の間に珍しく亀裂が入っていることを明らかにした。
マクルーフは、彼の会社を救ってくれるようアサド自身に訴えた3つの異常なオンラインビデオメッセージでこの争いに対応した。日曜日に発表された最後のメッセージで、マクルーフはシリアテルの会長を辞任するように言われたと述べた。
政府によると、シリアテルは1340億ポンド、並行市場の現在の為替レートで約7700万ドルを負っている。
マクルーフは火曜日、シリアテルがライセンスをめぐる争いで支払う必要がある金額の支払いを拒否したという通信省の申し立てを否定する5月18日付の書簡を掲載した。
アサドの母方のいとこであるマクルーフは、2011年以来進行中の紛争におけるアサドの戦争努力に資金を提供する上で大きな役割を果たした、と西側当局者は語った。彼は米国とEUの制裁下にある。
通信に加えて、彼のビジネス帝国は、不動産、建設、石油取引に及ぶ。
シリアの専門家は、この対立は50年前にアサドの父ハーフィズが政権を握って以来、国を支配してきた家族の中で数十年ぶりに大きな亀裂が入っていることを示しているかもしれないと言う。
ロイター