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ヨルダン国王がイスラエルでの会談でパレスチナの二国家解決を改めて提唱

2022年3月29日、ヨルダンのアンマンで会談するヨルダンのアブドッラー2世国王とイスラエルのベニー・ガンツ国防相。(ロイター)
2022年3月29日、ヨルダンのアンマンで会談するヨルダンのアブドッラー2世国王とイスラエルのベニー・ガンツ国防相。(ロイター)
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30 Mar 2022 11:03:27 GMT9
30 Mar 2022 11:03:27 GMT9
  • この会談は二国家解決に基づく公正で包括的な平和の実現に向けた新たな地平を開くためのアブドッラー王の取り組みの一環
  • 国王はエルサレムの歴史的で正当な現状を尊重して維持することの必要性を改めて指摘

ラエド・オマリ

アンマン:ヨルダンのアブドッラー国王はラマッラーでパレスチナのマフムード・アッバース大統領と会談した翌日の火曜に、アンマンでイスラエルのベニー・ガンツ国防相と会談した。

この会談は、二国家解決に基づく公正で包括的な平和の実現に向けた新たな地平を開くためのアブドッラー国王の取り組みの一環であると、ヨルダン王宮府は声明で述べた。

声明によると、国王はエルサレムの歴史的で正当な現状を尊重して維持すること、ラマダンの聖月を前に旧市街での礼拝の自由を妨げる全ての障害を取り除くことの必要性を改めて指摘したという。

ヨルダンは1920年代からエルサレムのイスラム教とキリスト教の聖地を管理する役割を担ってきた。ヨルダンの管理者としての役割は1994年のイスラエルとの平和条約によって再確認されている。   

ガンツ国防相は国王と、エルサレムおよびヨルダン川西岸地区での礼拝の自由を保護するためにイスラエルがラマダンの前に講じる予定の方策について議論したというガンツ氏事務所の発表を、イスラエルのメディアが伝えた。ガンツ氏はラマダンの祝祭日の間の安全保障の連携と、パレスチナ人の生活改善のための追加措置についても話し合った。

アブドッラー国王とガンツ氏は今年1月にもアンマンで会談しており、これはヨルダンとイスラエルの間での近年初となる注目の会談となった。この会談はベンヤミン・ネタニヤフ氏が首相を務めた期間の両政府の緊張関係を経て行われたものだ。

ヨルダン国王とガンツ氏との会談は、国王が2017年以来初めてラマッラーを公式訪問してアッバース氏と会談した翌日に行われた。国王はヨルダン川西岸地区での平穏を維持すること、イスラム教徒がアルアクサ・モスクで挑発や妨害を受けずに礼拝する権利を尊重することの必要性を強調したと、王宮府は述べた。

火曜に事情に通じたヨルダンの情報筋がアラブニュースに語ったところによれば、イスラエルのイツハク・ヘルツォグ大統領が水曜にアブドッラー国王と会談するためにヨルダンを訪問予定だという。

またイスラエルのメディアは、先週アンマンでイスラエルのオマール・バーレブ公安大臣とヨルダンのアイマン・サファディ外務大臣がラマダンを控えての安全保障体制について話し合うために会談したことを明らかにした。

政治評論家アマル・サバイレウ(Amer Sabaileh)氏はアラブニュースへのコメントで、ヨルダンは最近、ラマダンを前にエルサレムと占領下のヨルダン川西岸地区で高まる緊張を緩和するために、イスラエルおよびパレスチナとの連携を強化していると述べた。

ヨルダンは、イスラエルによるガザ地区での大規模な軍事作戦開始につながった昨年5月の事件と同様の対立激化を引き起こし得る、聖月(ラマダン)期間の占領地域での緊張を避けようとしているとサバイレウ氏は言う。

昨年のラマダンには、イスラエルがパレスチナ人家族を東エルサレムのシェイク・ジャラー地区から追い出そうとして緊張が急激に高まった。

ヨルダン川西岸地区およびガザ地区での警備強化をきっかけに、アンマンのイスラエル大使館付近やヨルダンの全国各地で大規模な集会や抗議活動が行われた。

サバイレウ氏によれば、ヨルダン・イスラエル両政府の関係はイスラエルのナフタリ・ベネット首相が就任して以来「顕著な」改善を遂げたという。

同氏によれば、ヨルダンはイスラエルとの関係改善をパレスチナ・イスラエル間の新たな和平交渉の推進に役立てようとしているという。

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