
テヘラン:カメラを睨みつけ、人差し指を空に掲げたイランのテレビ司会者、サハル・エマミ氏は、イスラエルによる国営放送局への攻撃後、自国でアイコンとなった。
「皆さんが目にするのは、イスラム共和国イランとイランの放送局に対するシオニスト政権の露骨な侵略です」と、彼女は月曜日の放送で述べた。その背景には複数の爆発音が響いていた。
「今聞いたのは、祖国に対する侵略者の音、真実に対する侵略者の音です」と、政府高官とのインパクトのあるインタビューで知られるエマミ氏は付け加えた。
「スタジオに舞うこの塵は……」と指を差し上げながら話し始めたが、再び爆発音が響き、言葉を遮られた。
黒のチャドルをまとったジャーナリストは席から飛び出し、画面から消えた。
スタジオは煙と塵で満たされ、破壊の様子が生放送で伝えられた後、放送が途絶えた。
イランメディアによると40代とされるエマミ氏は、国営テレビで15年間放送を続けてきたため、イスラム共和国では視聴者に馴染みのある顔だ。
彼女は攻撃から数分後、何事もなかったかのように放送を再開した。
首都テヘランにある放送局の本社は、イスラエルの攻撃により発生した火災で、特徴的なガラス張りの外壁が深刻な損傷を受けた。
国営メディアは、使用できなくなった焼け焦げたオフィスやスタジオの映像を公開した。
イランのアッバス・アラグチ外相は火曜日、国営テレビ局の建物を攻撃したイスラエルの「卑劣な行為」を非難し、この攻撃により 3 人が死亡したと放送局が伝えた。
「イランの放送局に対する攻撃は、イスラエルの必死さを示している」とアラグチ外相は述べた。
保守派の新聞 Farhikhtegan は火曜日の1面トップで、「最後の瞬間まで抵抗した女性ジャーナリストは、明確なメッセージを送った」
超保守派の出版物「Kayhan」は、「ライオンのような女性司会者の勇気は、友も敵も驚かせた」と報じた。
政府は、テヘランの中心部にあるヴァリ・アスル広場に、エマミ氏を称えるバナーを掲げ、彼女の画像と、戦場での女性の勇気を称えるペルシャの詩人フェルドウシの詩を添えた。
国営放送は、月曜日の攻撃中のエマミ氏の映像をそれ以来何度も繰り返し放送し、この女性キャスターを称賛している。
一方、国営テレビは、イラン政府に批判的なロンドン拠点の「イラン・インターナショナル・テレビ」の記者を嘲笑した。
生放送映像では、イスラエルにいる記者が、イランからのミサイル攻撃の警告を受けて、防空壕に駆け込む様子が映し出されている。
AFP