
Najia Houssari
ベイルート:過去24時間に26人のCOVID-19感染が新たに記録され、国内の感染者数が1,086人に増えたことを受け、レバノンでイド・アル=フィトルの集会における取り締まりが発表された。
レバノンのモハメド・ファミー内務大臣は、モール、娯楽施設、スポーツの集まりの再開を禁じ、ジム、遊び場、公園も閉鎖されたままとなる。ダル・ファトワの情報筋はアラブニュースに対し、イド・アル=フィトルの祈りは「モスクで開催されるが、社会的距離は厳守される。ベイルートで行われる中心的なイド・アル=フィトルの祈りには、ハッサン・ディアブ首相が出席する」と認めた。
レバノンは制限を緩和し、国民には予防措置を必ず実施するよう呼び掛けた。しかし、マスクの着用や社会的距離の維持を実施せずに、ベイルートや他の地域の市場に人々が集まる光景によって懸念が高まった。
市場では、個人用保護具の着用の必要性に対する一般的な認識は大きく異なっていた。
ベッカー県北部の若い男性サレハさんは次のように語った。「誰も感染していません。人々は普段通りの生活を送っています。カフェは営業し、人々は禁止されている水タバコを吸っています。この病気など存在しないと信じている人もいます。」
マスクを着用せずに、社会保障事務所で個人的な用件のフォローアップをしていた50代の女性は、「コロナの感染症があると思っていますか?感染した人を知っていますか?私は誰も知りません。国は嘘をついていると思います」と話した。
このようなコロナウイルスに対する否定的な状況の中で、金曜日にハマド・ハッサン保健相は、最近COVID-19の感染者数がこれまでにないほど増加した、シリアとの国境にあるマジダル・アンジャルの町を訪問した。
ハッサン保健相は、「私たちが責任ある行動をしなければ、コロナウイルスが悲劇をもたらすことは間違いありません。過密と社会的混合によって感染が急速に拡大します」と述べた。
治安部隊は、感染者数が増加したことを理由に、山岳レバノン県のアル=カルーブにあるマズブードの町とともに、マジダル・アンジャルを封鎖した。
その一方で、レバノンは外国に居住するレバノン人、特に学生の帰還を再開した。
イスタンブール、リヤド、ダンマーム、パリ、ドバイ、ロンドンからの7便が到着した。
同保健相はさらに、「帰国する海外居住者には、課されている14日間の自宅隔離を破り、国と国民に危険をもたらす権利はない」と述べ、「無症状の感染者は、パンデミックの拡大を招き、本当の危険を引き起こす人たちである」と指摘した。
ハッサン大臣は、「集団免疫という選択肢もありますが、緩やかな形でそこに進むべきす。そして、病床数が不十分になったときには国を完全に封鎖するかもしれません。実施された免疫検査は、まだアウトブレイクまたはパンデミックの拡大を示唆しておらず、私たちが慎重に責任ある行動をすれば、第2波を目の当たりにすることもないでしょう」との見解を述べた。
感染症の専門家であり、保健省の危機委員会のメンバーを務めるアブドゥル・ラーマン・アル=ビズリ博士は、「現在起こっていることは、コロナウイルスの対処における真剣度合いの欠如によるものです」と語った。
彼はアラブニュースに対して、「問題の根源は明確です。海外からの帰国者の扱いを誤りました。最初は規律が存在し、それなりに満足できる状況でした。しかし、その後はまとまりを欠きました。当局が国内の活動を再開させたとき、予防策の適用を強調しても、人々の利益を守ることにはなりませんでした。また、当局が見落とした最も危険なグループは、混雑した場所で生活をする外国人労働者であり、そのような場所では居住者同士や他者への感染が簡単に起こります」と話した。
アル=ビズリ博士は、「海外からのフライトを再開する前に、物事を再編成して現在の混乱を食い止めること」の重要性を強調した。
マナル・アブデル・サマド情報相は、木曜日の閣僚理事会の会合の後で、「現在ベイルート空港を再開する決定なく、帰国者のための最後のフライトは今月の27日となり、フライトの再開に関しては、期限の定めなく保留されている」ことを認めた。