
テヘラン:イランは、外交政策では穏健派とされるベテラン政治家アリ・ラリジャニ氏を、イスラム共和国の最高安全保障機関のトップに任命した、と国営メディアが火曜日伝えた。
「アリ・ラリジャニは、ペゼシュキアン大統領による政令で最高国家安全保障会議の長官に任命された」と国営通信IRNAは報じた。
イランでは穏健保守派と見られているラリジャニ氏(68歳)は、2023年5月に同職に指名されたアリ・アクバル・アフマディアン革命防衛隊将軍の後任となる。
彼の任命は、6月にイスラエルによって開始され、後にアメリカも加わった12日間の戦争で、イランの主要な核施設と軍事施設が攻撃された後のことである。
安全保障理事会はイランの防衛・安全保障戦略を策定する責任を負うが、その決定はイランの最高指導者ハメネイ師の承認を得なければならない。
長官は評議会の最上級メンバーとして、その決定の実施を監督する。
イスラム革命防衛隊の元隊員であるラリジャニ氏は、30年以上にわたって政府の要職を歴任してきた。
ハメネイ師は2020年5月、彼を顧問の一人とした。
翌年、有力候補と目されていたにもかかわらず、ラリジャニ氏の大統領選出馬は政府の審査機関によって阻止された。
ラリジャニ氏は2005年からイランの核政策を主導してきたが、西側諸国との2年間の交渉の後、当時の大統領である超保守主義者のマフムード・アフマディネジャドとの「深刻な相違」を理由に辞任した。
2008年から2020年まで議会議長だったラリジャニ氏は、2015年の世界各国との核合意に力を注いだ。
大アヤトラの息子であるラリジャニ氏は、政府とつながりのあるシーア派イスラム教徒の影響力のある家系の出身で、哲学の博士号を持っている。
テヘランとワシントンは今年初め、新たな核合意に向けた交渉を行っていたが、イスラエルとイランの戦争によって交渉は頓挫した。
イスラエルは、その攻撃はイランの核兵器保有を阻止するためだと述べた。
AFP