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PLO高官、アラブ連合安保計画を提唱

2018年6月24日、ヨルダン川西岸地区の都市ラマッラーで開かれた記者会見で、報道陣を相手に話をするパレスチナ解放機構のサエブ・アリカット事務総長。(AFP)
2018年6月24日、ヨルダン川西岸地区の都市ラマッラーで開かれた記者会見で、報道陣を相手に話をするパレスチナ解放機構のサエブ・アリカット事務総長。(AFP)
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14 Sep 2020 07:09:57 GMT9
14 Sep 2020 07:09:57 GMT9
  • アリカット氏は、イスラエルはそのようなアラブの国家安保体制の「一部にはならない」とした上で、「アラブ世界の保護のためにはアラブによる戦略的計画が必要だ」と述べた。

ダウド・クタブ

アンマン:パレスチナ解放機構(PLO)執行委員会のサエブ・アリカット事務総長は13日、193ヵ国の大使館がテルアビブに移転しようとも、パレスチナ人は二国家解決に向け努力し続けるだろうと述べた。

アリカット氏は、ほかの選択肢では平和と安全を確保することはできず、紛争を終結させることもできないと述べた。「海とヨルダン川の間には、51%を占めるムスリム人と、キリスト教徒のパレスチナのアラブ人が暮らしている。そんなパレスチナの人々をどう扱えばよいというのだ?」

アラブや国外の報道陣が参加したネット上での記者会見に臨んだアリカット氏は、アラブ世界に対し、外国の力に頼らない独自の国家安全保障計画を策定するよう求めた。

同氏は、彼が言うところの「保護のための平和」政策を批判しつつ、アラブ世界が互いに保護し合えるような独自の制度を見出す必要があると述べた。

同氏は、イスラエルが地域内での軍事的優位性を追求しているとし、「アラブと非アラブの国の間で起こった最後の戦争はイラン・イラク戦争であり、その際イスラエルはイランを支援した」とも述べた。

また、アリカット氏は、イスラエルはそのようなアラブの国家安保体制の「一部にはならない」とした上で、「アラブ世界の保護のためにはアラブによる戦略的計画が必要だ」と述べた。

アラブ世界は、外国の力に頼らない独自の国家安全保障計画を策定する必要がある。

PLOのサエブ・アリカット事務総長

同氏は、パレスチナの指導者はすべてのアラブ諸国の安全と繁栄を望んでいるが、その原則について妥協することはないだろうと述べた。

パレスチナの交渉担当トップである同氏は、パレスチナ指導者を中傷するキャンペーンが続いているが、それは公正さを欠いていたと述べた。「我々は、殉死者である故アラファト氏がシャローン氏に攻撃された際にも、同じことを繰り返し聞いた」

アリカット氏は、もしも世界最高の民主主義者たちがパレスチナ人であり、それらの人々が独立したパレスチナ人国家を要求した場合、一部の人はなお、その指導者が交代することを望むだろうと述べた。「仮にマザー・テレサがパレスチナの大統領に、トーマス・ジェファーソンがパレスチナの首相に、そしてボルテールがパレスチナ人議会の演説人になり、彼らすべてが2つの国家を求めたとすれば、ネタニヤフやその他の者たちは、新たなパレスチナ人の指導者を求めることだろう」と、同氏は述べた。しかし、新しい選挙がすぐに行われるとも付言した。

パレスチナの上級幹部である同氏は、米国のドナルド・トランプ大統領とイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の軍事ドクトリンについて、統制・管理に基づくものとして批判した。「トランプ氏は、世界を強国と、強国の保護を必要とする国とに分断した。これは弱肉強食の世界でしかない」

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