

エルサレム:イスラエルの裁判所は月曜日、2015年の放火事件でパレスチナ人の幼児とその両親を殺害したユダヤ人過激派3人に対し終身刑を言い渡した。
ロッド地方裁判所は、ヨルダン川西岸にあるドゥマ村の自宅にいた生後18か月のアリ・ダワブシェを火炎瓶攻撃で殺害したとして、ユダヤ人入植者のアミラム・ベン・ウリエルに殺人罪で有罪判決を下した。
母親のリハムと父親のサードは、後に負傷がもとで亡くなった。アリの4歳の兄アフマドは攻撃を生き残った。
裁判所は、ベン・ウリエルの「行動は綿密に計画され、当人が抱く過激なイデオロギーと人種差別から生じた」と述べた。刑罰は「法律で定められた最高刑に近い」とも述べた。
2015年の放火事件は、ユダヤ人過激派の容疑者による西岸占領下のパレスチナ人を標的にした一連の自警団式攻撃の最中に起こった。死者を出したドゥマでの火炎瓶攻撃は、特に敏感になっていた人々の感情を乱し、イスラエルの政治的スペクトラム全体から非難を集めた。
しかし、批評家は、モスクや教会に被害を与えた爆撃などの死者が出なかった攻撃は、何年も処罰されてこなかったと指摘した。そして、ドゥマ攻撃の捜査が長引くにつれ、パレスチナ人容疑者が迅速に検挙され彼らにほとんど権利を与えない軍事法制度の下で起訴されるのに対し、ユダヤ系イスラエル人が国の刑法によって保護されているダブルスタンダードにパレスチナ人は不満を訴えた。
「裁判所の判決が私に、そしてアフマドに何か与えてくれますか?」と、生き延びた子どもの祖父フセイン・ダワブシェは月曜日、法廷の外にいた記者団に語った。「あの子に何も返してはくれません。」
有罪判決を受けた男性の妻、オリアン・ベン・ウリエルは判決後、記者団に対し「裁判官は正義や真実を追求しませんでした。私の夫を何が何でも有罪にすると決めていました」と語った。また彼の家族はイスラエルの最高裁判所に控訴するだろうと述べた。
シンベットの内部セキュリティサービスは、ベン・ウリエルは攻撃の計画と実行を自白しており、他の2人は従犯であると語った。
その放火は1か月前に起きたパレスチナ人のイスラエル人殺害に対する報復であるとベン・ウリエルが主張した、と付け足した。
ベン・ウリエルは、パレスチナ人が待望する国家のために求めている土地、西岸の丘の上に無許可の前哨基地(通常はトレーラーの集まり)を設置したリーダーのいない若者グループ「ヒルトップユース」として知られる運動に参加していた。
ヒルトップユースは、パレスチナ人を攻撃し、さらに入植活動を制限するため政府が認識する動きに応じてイスラエル兵とさえ衝突することで知られている。
2015年の後半、イスラエルではパレスチナ人による刃物の攻撃、銃撃、自動車による体当たりが頻発した。ほとんどは、過激派グループとは関係のない単独の攻撃者によって実行された。
AP