
Mohammed Abu Zaid
カイロ:エジプトのサーミフ・シュクリー外務大臣は15日、公式訪問先のギリシャの首都アテネに到着した。東地中海ではトルコの主張する海上境界線の領有権をめぐって緊張が高まっている。
両国間の連携と協力を一層強めるため、数日間の協議が行われ、現在進行中の領土問題が地域的、国際的な問題の中心的な議題になると見られていた。
シュクリー外務大臣は、ギリシャの大統領、首相、外務大臣との会談に加えて、エコノミスト・グループが主催する24回目の年次円卓会議にも参加し、ヨーロッパと東地中海の議題について話し合う予定だった。
エジプト政府とギリシャ政府は最近、海上境界線を定める合意書に署名した。だが東地中海でエネルギー探査を行い、ギリシャから抗議を受けているトルコはこの動きを強く批判した。
昨年、トルコは新たな海上境界線を設定し、トルコがリビアに軍事介入することを認める安全保障・軍事協定に調印し、エジプトとギリシャの怒りを買った。エジプト政府はこれを国家安全保障と地域全体の安定に対する脅威とみなした。
地中海水域では、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領がギリシャを最前線に置く領土拡張政策を進めており、ギリシャとエジプトはトルコの違法行為を非難し続けてきた。
「トルコはあらゆる場所で戦争を仕掛ける唯一の国であり、近隣諸国が自らの法的権利を行使する選択をした場合には、戦争で脅しをかける唯一の国です。これはどう見ても国連憲章に違反しています」とギリシャのニコス・デンディアス外務大臣は述べた。
13日、シュクリー外務大臣はエルドアン大統領の顧問ヤシン・アクタイ氏の発言を受け、エジプトは自国とトルコ政府の関係改善の重要性について、トルコの言葉ではなく行動を待っていると述べた。
さらにシュクリー外務大臣は「トルコの発言と行動が一致しないなら、意味がありません……トルコ政府の拡張政策がこの地域を不安定にしているのです」と述べた。
大臣は、リビアとイラクでのトルコの軍事的な存在感と東地中海での行動が地域の安定を脅かしており、対話と理解にはつながらないと指摘した。