
フランチェスコ・ボンガッラ
ローマ:先週、ローマ近郊で射殺されたイラン人ビジネスマンは、金銭をめぐる争いが原因と報じられるているが、彼はカラブリアのマフィア、ロシアの武器密売人、イランの政権とつながりのある国際的な武器商人だったことをイタリア警察が確認した。
イル・メッサジェロ紙に掲載された法廷文書によると、サイード・アンサリ・フィルーズ(68歳)は、有名人やサッカー選手にビンテージカーを販売、レンタルするビジネスでかなりの収益を上げていたという。
彼はまた、テヘランに軍需品を調達していた武器商人でもあり、過去3年間は捜査の対象となっていた。
1970年代、シャーの時代の駐イタリア大使の息子であるフィルーズは、先週、ローマの郊外、ASローマ・サッカークラブのトレーニング施設からそう遠くないところにあるフォルメッロの彼のオフィスで、胸を3度撃たれた。
警察によると、犯人のフォロティ・カヴェ(47歳)は、同じイラン人で元従業員だったという。イル・メッサジェロ紙は、カヴェがフィルーズを撃った後に自殺したと報じた。
彼が殺害される数日前、フィルーズと他の9人の容疑者は、違法な武器取引の疑いでの彼らの捜査が終了したとの通知を受けていた。
イル・メッサジェロ紙は、2016年にフィルーズが国際テロの容疑でローマで捜査対象だったサファリアン・ナサブ・エスマイルとロンドンで会っていたと報じている。
イタリアの憲兵隊、カラビニエリの関係者はアラブニュースに対し、フィルーズは 「軍需用武器の購入交渉にしばしば立ち会っていた 」と語った。
昨年、カラビニエリのテロ対策部は、当時のイランに対する国連の武器禁輸にもかかわらず、フィルーズがイラン政権の代表者とイタリアの武器商人の2つのコンソーシアムとの間で武器を売買しようとしていた企てを阻止している。
ドローン、機関銃、カラシニコフライフル、狙撃用ライフルなどを含む売却額は3億ユーロ(3億5,470万ドル)を超えていた。