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ポンペオ米国務長官、タリバンの交渉担当者とカタールで会談へ

アル・バティーン・エグゼクティブ空港で2020年11月20日、米国のマイク・ポンペオ国務長官(中央右)、スーザン夫人(右)と肘タッチを交わして挨拶するアラブ首長国連邦(UAE)のシハブ・アルファヒーム儀典長。左にいるのは駐UAE米国大使のジョン・ラコルタ氏とテリー夫人。(AFP / POOL、パトリック・セマンスキー)
アル・バティーン・エグゼクティブ空港で2020年11月20日、米国のマイク・ポンペオ国務長官(中央右)、スーザン夫人(右)と肘タッチを交わして挨拶するアラブ首長国連邦(UAE)のシハブ・アルファヒーム儀典長。左にいるのは駐UAE米国大使のジョン・ラコルタ氏とテリー夫人。(AFP / POOL、パトリック・セマンスキー)
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21 Nov 2020 08:11:37 GMT9
21 Nov 2020 08:11:37 GMT9
  • タリバンは、アフガニスタン政府との初の話し合いに入っている。
  • 米国は当初、間もなくアフガニスタンから兵士約2000人を撤退させると述べていた。

アブダビ―米国がアフガニスタンからの兵士撤退の動きを加速させ、和平交渉の進展の兆しが見える中、米国のマイク・ポンペオ国務長官が21日、タリバンとアフガニスタン政府の交渉担当者と会談する。

米国務省は20日遅く、ポンペオ長官がペルシア湾岸国の一つであるカタールで、アフガニスタン政府関係者およびタリバンの交渉チームと別個に会談すると述べた。

また、ポンペオ長官は、カタールの首都でタリバンの外交拠点でもあるドーハを訪問する際、カタールのエミール・シーク・タミム・ビン・ハマド・アルサーニ首長および外務大臣とも会談する。米国務省が公式スケジュールについて述べたもの。

米国の新大統領選出に伴い退任する外交トップのポンペオ長官は現在、ドナルド・トランプ米大統領の任期終盤の優先事項に取り組むため、欧州と中東の7ヵ国を歴訪中だ。

米国防省は今週初め、アフガニスタンから約2000人の兵士を間もなく撤退させると表明。今年2月に取り決めた米国政府とタリバンとの間の合意に基づき、交渉の動きを加速させている。この合意では、駐留米軍を2021年半ばまでに完全撤退することが想定されている。

トランプ大統領はこれまで、アフガニスタン紛争を含む“永遠の戦争”を終結させると繰り返し公言してきた。米国にとって史上最長となっているこの紛争は、米国が2001年9月11日の同時多発テロの後、タリバン勢力の一掃を狙って侵攻したことにより始まったものだ。

米国のバイデン次期大統領も、トランプ氏の見解と珍しく一致する点として、アフガニスタン紛争を収束させることを主張しているが、アナリストたちは、バイデン氏は早期終結には固執しないと考えている。

タリバンは、アフガニスタン政府との初の話し合いに入っている。

この話し合いは9月12日にドーハで始まったが、その直後、協議の議題や基本的な枠組み、宗教的な解釈をめぐる不一致により頓挫してしまった。

ただ、複数の情報元は20日、AFPの取材に対し、タリバン側とアフガニスタン政府側が、問題となっているいくつかの点について解決したようだと述べた。

これまで障害となってきた点としては、タリバンとアフガニスタン政府が、2つの主要な問題に関する共通認識について、一致点を見出すのに苦心していることが挙げられる。

イスラム教スンニ派の原理主義者であるタリバンは、イスラム教スンニ派のハナーフィ学派の法に従うことを強く主張している。しかし、政府側交渉人は、ハナーフィ法は、シーア派教徒が大部分を占めるハザラ族やその他の少数民族に対する差別に利用される可能性があると主張している。

対立点は、ほかにもある。それは、米国とタリバンの合意が将来、アフガニスタンの和平協定の内容にどのような影響をもたらし、その協定がどう扱われるかという点だ。

ドーハの和平交渉は、2月にタリバンと米国政府が合意文書に署名した後に始まった。米国は、安全の保障とタリバンによる交渉開始の誓約と引き換えに、すべての外国部隊を撤退させることに合意した。

交渉が開始されたにもかかわらず、アフガニスタン全域でなお暴力行為が多発している。タリバンが、アフガニスタンの治安部隊への攻撃を加速させているのだ。

トランプ大統領は、後任のバイデン氏が新大統領に就任する1週間足らず前の1月15日までに、兵士を削減する予定だ。その計画は、勢いづいたタリバンによる新たな戦闘行為をもたらすとして、アフガニスタンの首都カブールの住民に非難されてきた。

アフガニスタンの市民は、流血の紛争の痛みに長い間耐えてきた。

カブールの当局者も、撤退計画により、タリバンが交渉の場で態度を硬化させ、苦心して手に入れた女性の権利などの成果が危うくなることを恐れている。

AFP

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