
テヘラン/ エルサレム:テヘラン近郊で核科学者が殺害され、その後イランから報復の脅しを受けたことで、イスラエルは土曜日に世界中の大使館に厳戒態勢をしいたと、イスラエルのN12ニュースが土曜日に報じた。
イランは、金曜日に車を待ち伏せしていた武装集団による攻撃で死亡したモフセン・ファフリザデ氏の殺害について、イスラエルを非難した。
イランの最高指導者は、この殺害事件で中東全体に緊張が再燃する恐れがあるとし、この事件の背後にいる人たちへの「究極の罰」を要求した。
モフセン・ファフリザデ氏の姿は何年も表に出ることはなかったが、突然イランのメディアのいたるところで見られるようになり、同氏の未亡人も国営テレビに登場して話をした。「夫は殉教することを望んでおり、その願いがかなったのです」と彼女は述べた。
テヘランでは、少数の強硬派の抗議者グループが、ドナルド・トランプ大統領とジョー・バイデン次期大統領の写真を燃やした。バイデン氏は、イラン政府と世界の主要国との核合意について、米国が再び参入することを検討していると述べている。また、強硬派は米国とイスラエルの旗を燃やしながら、核合意の交渉を手伝ったイランの外相を批判した。そして、もし当局が合意に戻ることを選択した場合、イラン政府が直面する課題を示した。
国連は中東での行動の自制を維持し、緊張の高まりを回避するよう求めている、と国連事務総長の副報道官は述べた。「自制を保ち、この地域の緊張をエスカレートさせるような行動を避けることを私たちは強く求めます」とファーハン・ハク氏は述べた。
ドイツは、すべての関係者に対し「状況の新たな悪化につながる可能性のあるいかなる行動も避けること」を求め、「現時点ではそのような行動は絶対に必要ではない」と述べた。
攻撃の数時間後、米国防総省は空母ニミッツを中東に戻したと発表した。同空母はすでに同地域で数か月を過ごしていたため、これは異例の動きとなる。
アナリストはファフリザデ氏を、第二次世界大戦で原子爆弾を開発した、米国のマンハッタン計画の主導者である科学者のロバート・オッペンハイマー氏に匹敵する人物だとたとえた。
ファフリザデ氏はイランのいわゆるAMADプログラムを率いていたが、イスラエルと西側諸国は同プログラムが核兵器製造の実現可能性を探る軍事作戦だと主張している。
国際原子力機関(IAEA)は、「構造化されたプログラム」が2003年に終了したと述べている。イランは長い間、核開発計画は平和的なものだと主張してきた。
AFP通信/AP通信